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大人が読みたい絵本10冊

美味しい匂いまでも漂ってきそうなリアルな絵に思わずゴクリ!

『きょうのごはん』
作:加藤休ミ
出版社:偕成社

さんまの塩焼きにカレーライス、コロッケ、オムライス…。どこの食卓にものぼるような日常の「ごはん」を、クレヨンとクレパスで迫力いっぱいに描いた絵本。色々な家の食卓の風景がネコの視点で切り取られている点もユニーク。

ドンハマ★ポイント
加藤休ミさんは、食べ物を描かせたらこの人ほどリアルに表現できる人はいないと言われているくらい、美味しそうに描く作家さんです。表紙にもなっている、こんがり焼けたさんまの塩焼きの絵を見ると毎回生唾ゴクリ。お腹空いている時に読むとツライ絵本です(笑)。

我が道をゆく猫の魅力が、生き生きとカラフルに表現された一冊

『わたしのものよ』
作:マル―
出版社:WAVE出版

「サカナ」と名付けられた猫が絵の仕事をしているリリさんと、犬のゴマと一緒に暮らす様子を、カラフルな色彩で描いた絵本。猫と暮らした経験のある人なら誰もが「あるある!」と笑顔になりそうな、自由奔放に生きる愛くるしい猫の姿に目が離せません。

ドンハマ★ポイント
自由に我が道を生きる猫は絵本の題材にされやすい動物ですが、この絵本もそんな猫の魅力がたっぷり詰まっています。猫からみたら、飼い主も含めた身のまわりにあるお気に入りのものすべてが「わたしのもの」なんですね。外国の絵本のようなカラフルなビジュアルも目を引きます。

猫のミステリアスな世界をのぞき見しているような感覚

『ネコヅメのよる』
作:町田尚子
出版社:WAVE出版

愛猫家としても知られる画家・町田尚子さんが、自身の飼い猫を主人公にして描いた絵本。ある夜、猫たちはそうっと家を抜け出して野原に集合します。猫たちがそこで待っているものとは…? 猫の秘密をこっそりのぞくようなミステリアスな雰囲気が漂う作品です。

ドンハマ★ポイント
作家の町田尚子さんはリアルで、ちょっとこわい絵を描く方で、京極夏彦さんの「怪談えほん」シリーズでも絵を担当したことのある方です。この『ネコヅメのよる』も、少し人を不安にさせるようなリアリティがあります。この絵本を読んだら、思わず夜空を見上げてネコヅメを探したくなりますよ。

「日本のアンデルセン」が贈る、美しく幻想的な大人のファンタジー

『月夜とめがね』
作:小川未明 絵:高橋和枝
出版社:あすなろ書房

日本を代表する童話作家・小川未明の詩情にあふれた作品。月のきれいな春の夜、静かに針仕事をするおばあさんの描写から物語ははじまります。絵本でありながら短編小説のような読み応えもあり、小川未明の世界が存分に味わえます。

ドンハマ★ポイント
明治から昭和にかけて活躍した小川未明さんは「日本のアンデルセン」と呼ばれている方で、不思議な話や悲しい話をたくさん書いています。この『月夜とめがね』も、おばあさんとちょうちょが出てくる幻想的な物語。高橋和枝さんの美しい絵と一緒にゆっくり味わってほしい、大人のためのファンタジーです。

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