「ハーブ」といえば、ミントやバジル、ローズマリーなど西洋由来のハーブが有名ですよね。でも、もともとハーブとは薬草や香草のことで、日本にも昔から愛用されているものが数多くあります。日本で古くから伝わる薬草類は病気や怪我の治療や、疲労回復などに効果があるとして生活の中で重宝されてたなじみ深いもの。身近にあり日本人の体質にもマッチした和のハーブ取り入れた「美的生活」を始めてみませんか?
女性の悩みにうれしい和のハーブ「よもぎ」
よもぎ
「ハーブの女王」として知られるヨモギ。道端や河川敷などで手軽に採取できるので、草餅やてんぷらなどの料理にも使われますよね。そんな身近なよもぎには美肌によい効果がたくさんあります。葉の部分には皮脂分泌を抑える効果のあるビタミンB1やB2、抗酸化ビタミンとして知られるビタミンCやE、粘膜や皮膚を正常に保つβ‐カロテンなどがバランス良く含まれている万能野菜なのです。
よもぎには、特に女性のお悩みを助ける効果があります、例えば…
〇生理痛や生理不順、不妊などの婦人科系の改善
〇皮膚の老廃物が排出できるため、美肌効果
〇代謝がアップによるダイエット効果
などで、韓国で流行した「よもぎ蒸し」(ヨモギの葉を蒸してその蒸気で下半身を温める施術)も、冷えを改善など女性特有の不調に効くとされ、人気になりました。よもぎの効果を実感したい人におすすめなのが、よもぎ蒸しと同様の効果を得ることができる「よもぎ風呂」。ご家庭でも気軽にできるので、寒い夜によもぎ風呂で温まって美肌づくりをしてみてくださいね。
生のよもぎを使用する場合
- 鍋に水を入れ、汚れを落とし細かく刻んだよもぎを5本~10本程度入れ、沸騰させる
- 5~10分程度沸騰させたら、よもぎだけを取り出す
- よもぎの煮汁をお風呂のお湯に混ぜて完成
乾燥よもぎを使用する場合
- よもぎの汚れを落とし、日陰でよもぎを乾燥させる
- ティーパックや布の袋に30g前後の乾燥させたよもぎを入れて完成
大人の肌荒れを癒す和のハーブ「どくだみ」
どくだみ
白い花を咲かせるどくだみはとても生命力の強い野草で、雑草のように生えることで有名です。香りも強いので時に厄介者扱いをされてしまうどくだみですが、繁殖力の強さに比例して薬効も抜群。どくだみの名前の由来は「毒矯み」(毒を抑える)といわれていて、古くからデトックス効果の高い薬草として知られています。
どくだみは体内の毒素を外に出す効果や殺菌作用などもあり大人ニキビ、肌のくすみが気になる人にもオススメです。市販のものもありますが、自宅でも手軽に作ることができますので、ぜひ試してみてください。
どくだみエキス(原液)の作り方
- どくだみの葉っぱをたくさん集める(70~80本ほど)
- どくだみはよく洗い、風通しの良いところでしっかりと乾かします。
- 保存瓶にどくだみの葉だけを入れてホワイトリカーをその2~3倍の高さまで注ぎます。最低3カ月~1年熟成させます。
どくだみ化粧水の作り方
- 原液をフィルターなどでこして別のビンに移し替えます
- 小さなボトルに使う分だけ入れて精製水で2倍に薄めます。グリセリンを加えると保湿効果が増します。
※保存用の瓶はしっかり消毒してから使用しましょう。
どくだみ化粧水をつけたあとは通常通りのお手入れでOKです。アルコール分があるので、敏感肌の人や肌が弱っているときは使用をさけてくださいね。
体の内側からキレイになれる和のハーブ「ハトムギ」
ハトムギ
最後にご紹介するのは、美肌に効果のある薬草の代名詞とも言えるハトムギ。日本では古くから「いぼとり」に効果があるとして重用されてきました。ハトムギ茶は肌のビタミンと言われているビタミンB1やビタミンB2、アミノ酸を多く含んでいます。消炎、排膿、血行促進、利尿の作用も高いので、なめらかなお肌作りをサポートするたのもしい薬草です。
ハトムギはクセもなく市販のお茶もたくさんありますが、和のハーブを数種類合わせた「ブレンドティー」にすれば相乗効果も期待できます。
和のハーブのブレンドティー(ティーポットで2~3杯分)
- よもぎ…5g
- ハト麦…5g
- しょうが…1片
和のハーブをポットに入れ、熱湯を注ぎハーブを蒸らして成分を抽出します。3分ほどおきましょう。しょうがの風味がピリリと効いたすっきりと飲みやすい味。カフェインレスなので寝る前でも安心して飲むことができますよ。
シソやしょうが、わさび、ミョウガなどなじみのある食材も和のハーブです。新年の1月7日にいただく「七草がゆ」も、ハーブの薬効や特性を取り入れたもの。体調管理に美容に、身近な和のハーブを役立ててくださいね。
※記事の情報は2018年11月12日時点のものです。
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