Netflix、アマプラの「料理映画」おすすめ5選! ほかでは出会えない意外な作品も!

この記事のライター:ISOISO

今回は、見れば思わずおなかが鳴ること間違いなしの「料理映画」5本をご紹介。おいしそうな料理や美しい調理シーンが楽しめるのはもちろん、ほっこりした料理映画のイメージを覆すようなハラハラドキドキ展開のストーリーなど、意外性のある楽しい作品が満載です!

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好きな料理映画はベタですが『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』、ライターのISOです。

人間にとって食べるという行為はただのエネルギー補給ではありません。食べることは時に胃袋だけでなく、心も満たしてくれます。辛いことがあってもおいしいものをいっぱい食べれば頑張れる、なんてこともありますよね。そんなおいしい料理を食べられるのは作ってくれる人がいてこそ。私自身料理は苦手ですが、料理上手の人が調理する過程は見ているだけでワクワクします。

そこで今回はNetflixとPrime Videoで視聴可能な料理映画をご紹介! おいしそうな世界各地の料理と、料理を介して紡がれる人間模様に魅せられる絶品映画の数々をぜひ召し上がれ!

おすすめ料理映画①|『デリシュ!』(Prime Video)

監督:エリック・ベナール
出演:グレゴリー・ガドゥボワ、イザベル・カレほか
2020年/フランス・ベルギー/112分

世界初のレストランはこうして生まれた

【あらすじ】
民衆が飢えに苦しむ一方、貴族は料理によって権力を誇示していた革命直前の18世紀フランス。腕利きの宮廷料理人マンスロン(グレゴリー・ガドゥボワ)はジャガイモを使った創作料理「デリシュ」を振る舞ったことで貴族の反感を買い、主人の公爵から解任を言い渡されてしまいます。息子と共に実家に戻ったマンスロンは自信を失い、もう料理はしないと決心するのでした。

ある日、彼に料理を教えて欲しいと語る女性ルイーズ(イザベル・カレ)が訪ねてきます。初めは拒絶していたものの、彼女の熱意に打たれ次第に料理への情熱を取り戻したマンスロン。彼らは貴族だけでなく庶民にも料理を食べてもらうため、レストランを営むことを思いつきます。そうして開業したレストランはたちまち大評判となりますが、その存在を公爵に知られてしまい…。 

【おすすめポイント】
美食の国フランスで世界初のレストランはどのように誕生したのか、実話をベースにその秘密が紐解かれる人間ドラマです。豊かな緑に囲まれた旅籠(はたご)が少しずつレストランに生まれ変わっていく様には思わず心踊ります。職人の手をしたマンスロンが調理する模様や、料理の華麗さには思わず見惚れてしまうほど。

当時は、料理は男性だけに許されていた時代。そんな中、女性のルイーズが料理人として時代を切り拓いていく自由への躍進も描かれます。中年男女の成熟した恋愛模様も作品を盛り上げるスパイスに。

おすすめ料理映画②|『ハンガー 飽くなき料理への道』(Netflix)

監督:シッティシリ・モンコンシリ
出演:チュティモン・ジョンジャルーンスックジン、ノパチャイ・チャイヤナームほか
2023年/タイ/145分 

 そこは厨房という名の戦場

【あらすじ】

家族が営む大衆食堂の料理人として働くオエイ(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)はある日、その腕を見込まれ富裕層御用達の高級ケータリングサービス「ハンガー」にスカウトされます。特別な存在になりたいオエイはカリスマシェフ・ポール(ノパチャイ・チャイヤナーム)が率いる「ハンガー」で働き始めますが、彼女を待ち受けていたのは完璧を求めるポールの厳格で冷徹な指導。精神を追い詰められながらも、必死に食らいつくうちに、オエイは少しずつポールから認められる存在になっていきます。ですが手段を選ばず独創的な料理を追い求めるポールの姿勢に疑問を感じ始めたオエイは、「ハンガー」から抜け独立することを決心しますが…。

【おすすめポイント】 
主人公が鬼教官のもとで成長し、やがて対立していくスリリングな様子はまるで料理版『セッション』! ポールがふるまう芸術的な料理を、ただのステータスとしてしか見ていない富裕層が料理を貪り食う姿は恐ろしいほどに野蛮でグロテスク。そこにはタイの貧困や格差社会に対する痛烈な批判が込められています。一方、オエイが心を込めて振る舞う家庭料理のおいしそうなこと! 料理映画であり、タイの残酷な現実を描く社会派映画でもあるのです。

オエイを演じるのは『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』や『ハッピー・オールド・イヤー』でも主演を演じたチュティモン・ジョンジャルーンスックジン。本作でも圧倒的な存在感を示した彼女の素晴らしい演技と料理の手腕にも注目です!

※ 世界的ジャズドラマーを目指して名門音楽学校に入学した主人公と、常に完璧を求める学院最高の指導者との間で繰り広げられる、狂気に満ちたレッスンを描いたアメリカのドラマ映画。第87回アカデミー賞3部門受賞。

おすすめ料理映画③|『ディナーラッシュ︎』(Prime Video)

監督:ボブ・ジラルディ
声優:ダニー・アイエロ、エドアルド・バレリーニほか
2000年/アメリカ/99分

 大繁盛するレストランの、緊迫の一夜

【あらすじ】

舞台はニューヨークのトライベッカ区で25年続くレストラン・ジジーノ。ルイス(ダニー・アイエロ)が所有するジジーノはかつて家庭料理を提供する気取らないお店でしたが、ルイスの息子であり料理長のウード(エドアルド・バレリーニ)が創作イタリアンを出すようになってからは、予約の取れない有名店になっていました。

ジジーノのある夜のこと、客で大賑わいの店を回すため厨房は一瞬も気が休まらないほど大忙し。そんな中、店の経営に関して意見が衝突するルイスとウード。ルイスが可愛がっている副料理長のダンカンは店そっちのけでギャンブルに夢中。そのうえ、辛口料理評論家や店の所有権を狙うギャングなど個性豊かな客が次々と訪れ、店内はどんどん混沌の渦に飲み込まれていきます…。

【おすすめポイント】
数多の問題を抱える大人気レストランのスリリングな一夜を描いた群像劇。個性豊かなシェフや店員、客たちが欲望や愛情、復讐心の入り混じる複雑な人間ドラマを繰り広げます。冒頭から流れるように物語が展開していく、ギャング映画のようなテンポが快感。

忙しない厨房や賑やかな店内はどこにでもありそうな風景なのに、積み重なる問題とひりついたトーンにハラハラドキドキ。せわしない店内を捉えた臨場感あふれる撮影も見事です。そんな中でも提供される創作料理はしっかりとおいしそう。どんな結末を迎えるか予想が付かず、最後まで目が離せません!

おすすめ料理映画④|『トスカーナ』(Netflix)

監督:メヒディ・アヴァス
出演:アナス・マテセン、クリスティアーナ・デランナほか
2022年/デンマーク/93分

 父が遺した場所で見つけた懐かしい味と恋

【あらすじ】

デンマークの高級レストランを営むシェフ・テオ(アナス・マテセン)のもとに、かつて母と自分を捨てた父の訃報と遺言が届きます。そこにはイタリアのトスカーナ地方で父が所有していたレストランを備えたお城と広大な畑をテオに相続するとの文言が。デンマークでの事業を拡大するため父の土地を売ろうと考えたテオは、子供の頃以来となるトスカーナ地方を訪れます。そこで出会ったのは父が営んでいたレストランで働く女性ソフィア(クリスティアーナ・デランナ)。

父の残した土地を愛するソフィアと過ごす中で、テオは自分の生き方と父との過去を見つめ直していきます。やがてテオはソフィアに惹かれていきますが、婚約済みの彼女は結婚式を間近に控えていて…。

【おすすめポイント】
デンマーク初のNetflixオリジナル映画にして、66カ国でTOP10入りする大ヒットを果たし、2022年当時Netflixで最も視聴された非英語映画となった作品です。イタリア・トスカーナ地方の壮麗なロケーションで繰り広げられる大人の恋についニヤニヤしてしまいます。中でもバイクに二人乗りして美しい田舎町を走るシーンのロマンチックさといったら。

もちろん料理も魅力的! お城のレストランで作られるイタリア料理は観ているだけで空腹に。パンにオリーブオイルをつけるだけでどうしてあれほどおいしそうなんでしょうか。

おすすめ料理映画⑤|『ピッグ/Pig』(Prime Video)

監督:マイケル・サルノスキ
出演:ニコラス・ケイジ、アレックス・ウルフほか
2021年/アメリカ/91分

 豚を返してほしい、それだけなのに

【あらすじ】

オレゴン州の山奥で他人との関わりを避けながら生活する孤独な男ロブ(ニコラス・ケイジ)の友だちは、トリュフ狩りの相棒でもある愛豚だけ。彼はトリュフバイヤーのアミール(アレックス・ウルフ)にトリュフを売ることで生計を立てていましたが、ある時彼の大切な豚が何者かによってさらわれてしまいます。なんとか犯人と思しき連中の下に辿り着きますが、既に豚は都会に運び込まれた後でした。

豚を取り戻すために故郷でもある都会ポートランドを訪れたロブは、アミールと共に手がかりを探し始めます。豚の行方を辿る過程で、やがてロブは心の内に秘めていた壮絶な過去と向き合うことを余儀なくされるのでした…。

【おすすめポイント】
まるで豚版『ジョン・ウィック』のようなあらすじですが、終盤に控える穏やかな料理シーンはあまりに美しく魅力的。それがあるだけで料理映画の仲間に入れてしまいましたが、それ以外にもロードムービーやバディもの、サスペンスに裏社会などあらゆる要素を内包するユニークで静謐な人間ドラマです。その本質にあるテーマは「愛と喪失」。ニコラス・ケイジの驚異的な名演と深みある物語に心揺さぶられること間違いなし。

これまで大作アクションからロマコメ、珍作ホラーまでさまざまな作品で主役を演じてきたニコラス・ケイジが、出演作の中で一番のお気に入りとして選んだ作品でもあります。観たらそれも納得の名作。ちなみに豚はとってもかわいいです。

※ 2014年に公開されたアメリカのアクションスリラー映画。亡くなった妻からの最後の贈り物である子犬を殺した男たちに復讐するため、引退から復帰した凄腕の殺し屋ジョン・ウィックの復讐劇を描く。

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料理映画と聞けばなんとなくハッピーな画を想像しますが、ここではあえてそんなイメージを覆すスリリングで息を呑むような作品も交えて紹介してみました! でも料理シーンはいずれも魅力的&おいしそうなのでそこはご安心を。きっと作品を観終わるころにはおなかが空いていることでしょう。

※記事の情報は2024年5月7日時点のものです。

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