ミュージカル映画おすすめ5選! 気分が上がる隠れた名作揃い踏み

この記事のライター:ISOISO

配信映画マニアのライターISOさんが、とっておきのミュージカル映画5本をレコメンドしてくれました。NetflixまたはPrime Video(アマプラ)で独占配信中の、他ではなかなか出会えない特別なラインナップに加え、大注目の新作映画もご紹介。気分を上げたいときの作品選びに、ぜひお役立てください。

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好きなミュージカル映画は『美女と野獣』、ライターのISOです。

寒い日が続くこの季節はつい気持ちが落ち込んでしまうもの。そんな時にはとびきりハッピーな映画が観たくなりますよね。

そこで今回はNetflixとPrime Videoで視聴可能な、歌で気持ちを盛り上げてくれるミュージカル映画を提案します。また、番外編として近日公開のおすすめミュージカル映画もご紹介。

近年のミュージカル映画の中でも特に楽しく力強い作品をセレクトしているので、映画と音楽の力で元気をチャージしてもらえると幸いです。

おすすめミュージカル映画①|『レオ』(Netflix)

監督:ロバート・マリアネッティ、ロバート・スミゲル、デビッド・ワクテンハイム
声優:アダム・サンドラー、ビル・バー、セシリー・ストロング ほか
2023年/アメリカ/106分/コメディ

お爺ちゃんトカゲが子どもたちのヒーローに?

【あらすじ】
レオ(声:アダム・サンドラー)はフォート・マイヤーズ小学校で飼育されている言葉を話せる老齢トカゲ。新学期が始まり、彼のいる5年生のクラスに成長期特有の悩みを抱えた子供たちが進級してくる。産休に入った担任の代わりにやってきた代理教師・マルキンの横暴な態度に生徒たちは絶望するが、レオはカゴの中でその様子をのんびり眺めていた。

あるとき、自分の命があと僅かだと知ったレオは、残された時間でやり残したことを叶えるため小学校からの脱走を企てる。チャンスは生徒がレオを自宅に持ち帰る毎週末。だが計画はなかなか上手くいかず、図らずもレオは生徒のよき話し相手として人気者になっていく。やがてレオは生徒たちとの絆に生き甲斐を感じ始めるが、とある嘘がバレてしまい…。

【おすすめポイント】 
笑いのスペシャリスト、アダム・サンドラーが主演・脚本を務めるコメディアニメです。一番の魅力はお爺ちゃんトカゲ・レオの愛らしいキャラクター。友達ができない、過保護な家族と距離を取りたい、身体の成長に不安になる…といった思春期あるあるな悩みを、長年教室で多くの生徒を見てきたレオが知識と優しさで解決していきます。

心温まる作品ですが、全編に張り巡らされた笑いのパワーも強烈。子供だけでなく、大人をも射程に入れたユーモアにセンスが光ります。おふざけ満載の歌とダンスも独特ながらキャッチー。全世代を楽しませるバランス感覚に唸るイチ押しミュージカル映画です。

おすすめミュージカル映画②|『マチルダ・ザ・ミュージカル』(Netflix)

監督:マシュー・ウォーチャス
出演:アリーシャ・ウィアー、エマ・トンプソン、ラシャーナ・リンチ ほか
2022年/アメリカ/122分/ファミリー

勇気さえあれば、未来は拓ける

【あらすじ】
愛のない両親のもとで育ちながら、読書で培った豊かな知識と想像力を持った天才少女マチルダ(アリーシャ・ウィアー)。初めて学校に通い始めた彼女は、心優しい教師のハニー(ラシャーナ・リンチ)にその才能を見出される。だがその学校はトランチブル校長(エマ・トンプソン)が「子供たちはウジ虫」という校訓のもと、恐怖と体罰で支配する監獄のような場所だった。

トランチブルに怯える生徒と教師は理不尽なルールにも黙って従っていたが、マチルダは持ち前の正義感で校長に立ち向かい「NO」を突きつける。その行動はトレンチブルの怒りを買うが、彼女の勇気は次第に周囲の意識も変えていき…。

【おすすめポイント】
『チョコレート工場の秘密』で知られるロアルド・ダールの児童文学「マチルダはちいさな大天才」を原作としたミュージカル舞台の映画化です。ポップな美術や衣装と戯画化されたストーリーが特徴的で、マチルダの誕生を告げる派手なオープニングシーンから一気に心を奪われます。

キャラクターはみな個性的ですが、中でもトランチブル校長の極悪非道っぷりはホラー映画顔負け。出演映画を間違えたのではと思うその過激さに思わず笑いが込み上げてきます。そして本作最大の魅力は何よりも楽曲のよさ。どんなに不遇な場所にいても未来は切り拓けるというメッセージを標榜する、マチルダの力強い歌に胸を打たれます。

おすすめミュージカル映画③|『Everybody’s Talking About Jamie ~ジェイミー~』(Prime Video)

監督:ジョナサン・バターレル
出演:マックス・ハーウッド、サラ・ランカシャー、ローレン・パテル ほか
2021年/イギリス・アメリカ/115分/青春

ヒールを履いて、本当の自分になる

【あらすじ】
ゲイの高校生ジェイミー(マックス・ハーウッド)は、誕生日に母から赤いヒールをプレゼントしてもらったことを機に、憧れだったドラァグクイーンとしてプロムに参加することを決意。親友プリティの後押しでドラァグショップに足を踏み入れたジェイミーは、そこのオーナーで昔ドラァグ界のスーパースターだったヒューゴに出会い、弟子入りする。

ドラァグクイーンになる準備を着々と進めるジェイミーだったが、彼の大胆な行動はクラスメイトや教師から反感を買ってしまう。それでも自分の道を突き進もうとするジェイミーに、愛する父からの拒絶という更なる試練が降りかかる。果たして彼はドラァグクイーンとしてプロムに参加することができるのか…。

【おすすめポイント】
イギリスで実際にあった出来事を基に作られ、世界中で愛された大ヒットミュージカル舞台の映画化。主人公ジェイミーを演じるのは5,000人の中から選ばれ本作で映画デビューを果たした新星マックス・ハーウッド。彼の艶やかでゴージャスなドラァグパフォーマンスは圧巻です。

差別や偏見、抑圧にも負けず、自分らしさを貫こうとするジェイミーの姿はまさに革命家。そんな彼をひたむきに支えてくれる母親との絆が涙を誘います。煌びやかな楽曲が多い中でも、特にジェイミーのスター性が弾ける冒頭の「Don't Even Know It」は極上!

おすすめミュージカル映画④|『ビーボ』(Netflix)

監督:カーク・デミッコ
声優:リン=マニュエル・ミランダ、イネイラリー・シモ ほか
2021年/アメリカ/99分/アドベンチャー

親友の願いを果たすため旅に出る

【あらすじ】
音楽が大好きなキンカジューのビーボ(声:リン=マニュエル・ミランダ)と、彼を育ててくれた大親友のミュージシャン、アンドレス。ハバナの広場で音楽を奏でる日々を過ごしていた彼らのもとに手紙が届く。それはかつてアンドレスが愛しながらも別れを告げた女性マルタからだった。マイアミで再会を望むマルタに応じようとしたアンドレスだが、その直前に彼は亡くなりその願いは潰えてしまう。

だが親友の想いを受け継いだビーボは、アンドレスが書いたラブソングをマルタに届けに行くことを決意。葬式に来ていたアンドレスの孫姪ギャビーに協力してもらい、マルタの待つマイアミへ向かおうとするが、その道のりは果てしなく…。

【おすすめポイント】
ブロードウェイ・ミュージカル『ハミルトン』の制作・出演などで知られるリン=マニュエル・ミランダが楽曲の作詞・作曲を行い、かつ主人公ビーボの声優を務めたことが話題となったラテンの香り漂うアニメ映画です。制作は『スパイダーマン:スパイダーバース』のソニー・ピクチャーズ・アニメーション。

何よりビーボの可愛さが圧倒的! その愛らしいキャラクターデザインに見惚れます。色鮮やかな映像も独特ですが、音楽面も個性豊か。ノリノリなラテンミュージックとラップの融合にはついつい身体が揺れてしまいます。悲劇的な冒頭から始まる作品ですが、それがあるからこそ一層に輝くラストは涙無しでは観られません。

番外編:おすすめミュージカル映画|『カラーパープル』 2024年2月9日(金)より全国公開

監督:ブリッツ・バザウーレ
出演:ファンテイジア・バリーノ、タラジ・P・ヘンソン、ダニエル・ブルックス ほか
2024年/アメリカ/141分/ドラマ

最強のシスターフッド・ミュージカル

【あらすじ】
父から虐待を受け、10代の若さで望まぬ結婚をさせられたセリー(ファンテイジア・バリーノ)。横暴な夫のもとで奴隷のような生活を強いられ、心の支えである最愛の妹ネティ(ハリー・ベイリー)とも生き別れてしまったセリーは毎日を鬱屈とした気持ちで過ごしていた。

そんなある日、セリーは型破りな女性ソフィア(ダニエル・ブルックス)と、歌手として大活躍する歌姫シュグ(タラジ・P・ヘンソン)と出会う。自分自身を誇る彼女たちの生き方に触発され、セリーは少しずつ自分の価値に気付いていく。やがて彼女は自分らしくいられる場所を求め、人生を変える大きな決断をすることに…。

【おすすめポイント】
1982年に同名小説を映画化したスティーブン・スピルバーグ監督に加え、オプラ・ウィンフリーとクインシー・ジョーンズが製作総指揮に参加。性差別と人種差別が色濃い時代に、黒人女性たちが尊厳を求めて立ち上がる気高き人間ドラマです。

ブルースやゴスペル、ソウルミュージックなど、黒人としての誇りを示す楽曲の数々は圧巻の一言。ブリッツ・バザウーレはビヨンセの映像作品『ブラック・イズ・キング』にも監督として参加しただけあり音楽の見せ方も一級品で、華やかな衣装の人々が一糸乱れぬダンスを披露するシーンは芸術的。

大切なものを奪われ、傷つけられ、支配され…それでもなお連携し、不屈の心で立ち上がる女性たちの強さに心を揺さぶられる傑作です。

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ミュージカル映画といえば『雨に唄えば』『サウンド・オブ・ミュージック』のような往年の名作がイメージされがちなので、ここではあえて2021年以降の新作に絞って紹介しましたが、気になる作品はありましたでしょうか。

辛く悲しい展開もありますが、いずれも華やかな歌とダンスがあり、最後には素晴らしいパワーをもたらしてくれる名作ばかり。これらの作品で英気を養い、まだしばらくは続く寒い日を乗り越えていきましょう。

※記事の情報は2024年1月19日時点のものです。

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