Netflixの泣ける映画おすすめ5選! 話題作から隠れた名作まで、映画ライターが厳選

この記事のライター:ISOISO

配信映画マニアのライターISOさんが、「泣ける」Netflix映画5 本をレコメンド! 話題になったあの作品から、まだまだ知られていない名作まで、幅広くご紹介します。泣きたい気分の日の映画選びに、ぜひお役立てください。

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今夜はNetflixの映画で、思う存分泣いてみませんか?

はじめまして、配信映画に目がないライターのISOと申します。

NetflixをはじめとしたVOD(動画配信サービス)の映画作品を日々チェックしており、特にヒューマンドラマ、ラブロマンス、ドキュメンタリーが大好物です。

みなさんは最近、泣いていますか?

泣くことは心のデトックスとよく耳にしますが、「涙を流すことがストレス解消になる」というのは実は医学的にも証明済み。リフレッシュを目的として、能動的に涙を流そうという“涙活”という言葉も一時期話題となりました。

VOD全盛期の今では号泣必至の“泣ける映画”を観ることで、涙活を気軽に実践することができるようになりました。VODもさまざまですが、中でも先駆け的な存在であるNetflixは誰もが知る名作だけでなく、ここでしか観られない優れたオリジナル作品が盛りだくさん。涙を誘う作品も多数あります。

そこでここではNetflixで観ることができる、おすすめの泣ける映画をご紹介。Netflixの特徴として、世界各国の映画を取り揃えているという点もありますので、今回は5つの異なる国の王道から隠れた名作まで、珠玉の5作をセレクトしました。今夜は泣きたい気分…誰しもに訪れるそんな夜に、ぜひお役立てください。

泣ける! Netflixおすすめ映画①|『アリー/スター誕生』


監督:ブラッドリー・クーパー
出演:ブラッドリー・クーパー、レディー・ガガ ほか
2018年/アメリカ/135分/ロマンス

心を打たれる愛の歌

【あらすじ】
スターになることを夢見ながらも、容姿に自信がなくウエイトレスとして細々と生活していたアリー(レディー・ガガ)。ある日、アリーがバーで歌を披露していると、そこに音楽フェス帰りの有名歌手ジャック(ブラッドリー・クーパー)が現れる。アリーの歌声に感銘を受けたジャックは控え室を訪れ、2人は運命の出会いを果たす。

彼女の才能を埋もれさせまいとしたジャックは、ライブ中にアリーを呼びデュエットを披露。すると、その歌声を皆が賞賛。彼女はそのままジャックのツアーに同行することに。各地をめぐるうち、彼女らは次第に深い愛で結ばれていく。やがてスカウトを受け、スターへの階段を駆け上がっていくアリー。だがその一方でジャックは酒に溺れるようになり…。

【おすすめポイント】
スターの階段を駆け上がる主人公をレディー・ガガが演じることで話題となった、映画『スタア誕生』のリメイクです。ガガの演技は高く評価され、映画初主演にしていきなりアカデミー賞主演女優賞にノミネート! 劇中の主人公と同じく、ガガ自身も更なるスター街道を歩むこととなりました。

そんな本作が描くのは、音楽で結ばれたアリーとジャックの波乱に満ちた愛の行方。2人の内面を丁寧に掘り下げ、王道ながら深みある感動的なロマンスに仕上げたクーパーの手腕に感嘆するばかり。ガガ自らが書き下ろしたテーマソング「SHALLOW」をはじめ、物語と歌詞が連動する楽曲群も極上。幸福と葛藤の先に彼女たちが辿り着いた結末、そこで歌われる楽曲に思わず涙が込み上げます。

泣ける! Netflixおすすめ映画②|『ハンナ・ギャズビーのナネット』


監督:マデリーン・パリー、ジョン・オルブ
出演:ハンナ・ギャズビー
2018年/オーストラリア/69分/スタンダップコメディ

傷つきながら生きてきた心を鼓舞する魂の叫び

【あらすじ】
レズビアンのコメディアン、ハンナ・ギャズビーによるスタンダップコメディ。オーストラリア・タスマニア出身の彼女は、母親にカミングアウトした際のエピソードなど自身のセクシャリティを自虐したネタを軽快に披露し、観客に爆笑の渦を巻き起こす。

ところが次第に様子が変わり「もう自虐はしたくない」と語り出すハンナ。「すでに隅に追いやられている人の自虐は謙遜ではなく屈辱。もう私も、私に共感する人のこともけなさない」と力強く表明する。そこから徐々に明かされていく、彼女の自虐ネタに隠されていた辛い過去。笑い話では決して癒すことのできない、彼女の真実の物語が語られていく…。

【おすすめポイント】
「スタンダップコメディに馴染みがない」「海外の笑いはよくわからない」、そんなあなたにもぜひ観てほしい圧巻の69分。同性愛に不寛容なタスマニアで生まれ育ったハンナは、幼い頃から自分を恥じ、生きづらさを抱えながら生きていました。本作はそんな彼女が心をさらけ出す、スタンダップコメディの枠を超えた魂の独白。巧みな構成で語られる彼女の壮絶な物語は観る者の心を強く揺さぶります。

「壊れた自分を立て直した女性ほど強い者はいない」と訴えるハンナ。性別やセクシャリティなど、さまざまなアイデンティティを理由に生きづらさを感じているあなたの孤独に寄り添い、傷を癒やし、背中を押す勇敢な言葉がここにはあります。筆者がNetflix作品で最もオススメする一作。心を鼓舞する彼女の力強さに、思わず目頭が熱くなります。

※予告編は英語のみですが、本編では日本語字幕で楽しめます

泣ける! Netflixおすすめ映画③|『20世紀のキミ』


監督:パン・ウリ
出演:キム・ユジョン、ピョン・ウソク、パク・ジョンウ、ノ・ユンソ ほか
2022年/韓国/121分/青春

“あの頃”を生きた人たちに捧ぐ、切なくも瑞々しい韓国青春映画

【あらすじ】
舞台は1999年の韓国チョンジュ市。この3月から高校に入学するボラ(キム・ユジョン)は、心臓手術のためアメリカに行く親友ヨンドゥ(ノ・ユンソ)とある約束をする。それはヨンドゥが一目惚れした同じ高校のヒョンジン(パク・ジョンウ)の情報を集めて、ヨンドゥが帰国するまでメールで報告するというもの。

入学後、ボラはヒョンジンの身長や住所、好きな飲み物まで事細かに調査していくが、ある時ヒョンジンの親友ウノ(ピョン・ウソク)にバレてしまう。そこでボラは、ウノ経由でヒョンジンの情報を入手するようになるが、次第にボラとウノは惹かれあっていく。だがある事件を機に、ヒョンジンもボラに恋心を抱くように。そうしてはじまった高校生の四角関係は、やがて思わぬ展開に…。

【おすすめポイント】
4人の高校生の淡い初恋を描いた、韓国の青春ドラマです。今から24年前の高校生ということで、VHS(ビデオテープ)やポケベル、公衆電話といった今ではほとんど姿を見ることがなくなったアイテムが劇中の至るところに登場。ノスタルジーたっぷりに物語を盛り上げ、あの頃に青春を過ごしていた人たちの涙腺を刺激します。

四角関係と聞くとドロドロとした印象を抱きますが、本作に関しては切なさに胸をギュッと締め付けられつつも味わいは爽やか。真っ直ぐで懸命な登場人物がとても魅力的で、気付けば心を重ねてしまうこと間違いなし!

泣ける! Netflixおすすめ映画④|『クロース』


監督:セルジオ・パブルス
声優:ジェイソン・シュワルツマン、J・K・シモンズ ほか
2019年/スペイン/98分/アニメ

 驚きのサンタ誕生秘話を描く傑作アニメーション

【あらすじ】
怠け者の郵便局員ジェスパーが左遷されたのは、クラム族とエリングボー族がいがみ合う陰鬱としたスミレンズブルクの町。ジェスパーがもとの生活に戻る唯一の方法は配達のノルマをこなすことだったが、住民同士が仲の悪いこの町では手紙を送り合う習慣がないと知り絶望する。そんな時に出会ったのが、ぶっきらぼうで近寄り難いおもちゃ職人のクロースだった。

町に手紙を普及させる計画を思いついたジェスパーは、町の子どもたちにおもちゃを届けようとクロースに提案する。そうしておもちゃの配達をはじめた正反対な2人の間に芽生えた友情は、やがて憎みあっていた町の住民たちの心をも溶かしていく…。

【おすすめポイント】
サンタクロースの起源を独自の解釈で描く、スペイン発のクリスマスムービー。色彩、そして光と影の演出が素晴らしい幻想的な映像はまさかの手書き! その深みと豊かさは2Dアニメーションの新たな可能性を感じさせます。

サンタの赤い服やソリ、煙突から入る理由など、サンタをサンタたらしめるさまざまな要素を落とし込んだ脚本も巧緻でユニーク。分断や格差など、現代社会が抱える問題に対する真摯なメッセージも込められており、作り手の意気込みの高さに感服です。この優しい世界に浸っていると、自然と温かな涙がこぼれてしまいます。

泣ける! Netflixおすすめ映画⑤|『サバカン SABAKAN』


監督:金沢知樹
出演:番家一路、原田琥之佑、尾野真千子、竹原ピストル、草なぎ剛 ほか
2022年/日本/95分/青春

親友ができた、あの夏を忘れない

【あらすじ】
1986年、夏の長崎。斉藤由貴とキン消しが大好きな小学5年生の久田(番家一路)は、嫌われ者のクラスメイト竹本(原田琥之佑)から「イルカを見にいこう」と誘われる。竹本が言うにはイルカがいるのは山を越えた先にあるブーメラン島。竹本に弱みを握られていた久田は、仕方なくイルカ探しの旅へついていくことに。その道中は転んで自転車が壊れたり、ヤンキー集団に絡まれたり、挙げ句の果てには海で溺れかけたりとうまくいかないことばかり。でもその大冒険をきっかけに、ただのクラスメイトだった2人は次第に心を通わせていく。それが彼らの、忘れられない夏のはじまりだった。

【おすすめポイント】
どこまでも青い空に高い入道雲、蝉の声、冷たいサイダーの味、友達との大冒険…そんな宝石のように眩い季節を切り取った青春映画です。さながら和製『スタンド・バイ・ミー』。 子どもの頃に嗅いだ夏の匂いが蘇る素晴らしいカットの連続で、その世代や土地に馴染みがなくとも郷愁にかられること間違いなし。

友情と家族愛がテーマの人情味あふれる物語は笑いあり涙あり。少年たちが幾度も交わす「またね」という言葉に宿る温もりが涙を誘います。大人になった久田を演じる草なぎ剛をはじめキャスト陣の名演にも注目ですが、中でも少年2人を演じた番家一路と原田琥之佑は驚異的。映画初出演とは思えない自然な演技で観客を“あの夏”に引き込みます。

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ロマンスに青春映画、スタンダップコメディまで紹介しましたが、いずれも涙なしにはラストまで辿り着けない名篇です。

ご視聴の際にはハンカチ…いや、バスタオルをお忘れなく。

※記事の情報は2023年10月6日時点のものです。

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