「マウンティング女子」に負けない対処法は?<オフィスの心理学⑤>

働く女子の周りで日々起こるトラブルや悩みに、アラサー行動心理士・長谷川ミナさんが答える「オフィスの心理学」。第5回目は転職先で「マウンティング女子」の格付け競争から逃れたいアラサーOLからのご相談です。

メインビジュアル:「マウンティング女子」に負けない対処法は?<オフィスの心理学⑤>

「マウンティング女子」の特徴は?

Q.今度転職します。前職では自慢大好き、出身校や職歴で人を格付けする典型的なマウンティング女子の先輩に悩まされたので、今度の職場では、マウンティング女子と関らずにやり過ごしたいと思っています。普段の行動や話し方など、マウンティング女子の見分け方があったら教えてほしいです。(Kさん・35歳・食品メーカー勤務)

 「マウンティング女子」 とは、同僚や友人に対して、「私の方が幸せ」「私の方が頭いい」などと自分の優位性をアピールしてくる女性のことです。なかには、相手の価値を下げるために悪口や嫌な噂を広めようとする悪質なタイプもいるので関わり方には注意が必要です。

そもそも、なぜマウンティングするの?

他人を認めないことや、他人の評価を落とそうとするのは“自分に自信がない”ことの現れです。自分の中にある不安をかき消すために「自分の方が上回ってる」と態度で示すことで劣等感を解消させているのです。自分の価値を必死で守っているため、常に心が不安定な状態とも言えるでしょう。
 

攻略法1:「マウンティング女子」あるあるを把握しておく

まずは、「マウンティング女子」にありがちな行動を把握しておきましょう。

●不幸話が大好き!
「マウンティング女子」は、常に自分と比較して不幸な人を嗅ぎまわっています。そのため、周りの人の噂話に敏感なのが特徴です。「指輪してないから彼氏にフラれたに違いない」など行動や持ち物などをチェックしては、周りにありもしない陰口を言いふらしたりします。ただし、基本的に自分に自信がないため、その人の前で堂々と指摘するような度胸はありません。相手がいないところで“人を見下す”言動をするのが特徴です。

●プライベートな話をぐいぐい聞いてくる
「マウンティング女子」は、自分の存在を脅かす存在を恐れているため、相手の方が自分より優れていると感じた人に対して特に嫉妬心や闘争心をむき出しにします。仲のいい素ぶりをしながら、出身校、親の会社、彼氏の会社など、プライベートな情報を根掘り葉掘り聞いてくる傾向があります。これはあくまでも自分の方が上回る情報を手に入れたいだけの行動だと言えます。

●「私なんて…」と言いながら自慢
「マウンティング女子」は、あえて自虐をしているかのように見せながら、さりげなく自慢をしてくることが多いです。例えば、ほぼ毎日のようにデートしている女性に対して、「私なんて、彼氏が役員で忙しくて全然会えないよ~(=彼氏がデキる男アピール)」、毎日定時帰りの同僚に対して、「私の仕事は他の人に頼めないから忙しすぎて大変だよ~(=優秀な自分アピール)」など、結局は自分自慢をするのが目的です。あからさまに自慢をするのではなく、謙遜しながらさりげなく自分の自慢話を入れてくることがあります。

攻略法2:ここに注目!「マウンティング女子」の見分け方

1.相手によって態度を変えている
挨拶する際に、相手によって態度を変える人は要注意! 上にみている人に対しては丁寧に笑顔で挨拶をするのにも関わらず、見下している人に対しては、無視したり目を見て挨拶しないなど冷たい態度を取ります。挨拶ひとつで「マウンティング女子」なりの格付けができているのです。

2.何かと存在感をアピールしてくる
「マウンティング女子」は、“自分を認めてほしい”と思う気持ちが強いため存在感をアピールしがち。例えば、機嫌の悪いオーラを出したり、急に会話に入ってきては自分の話題に変えたり、大きな音を立てながら行動したり、何かと自分に注目を集めたがります。周りに自分の影響力を示すことで「私は特別な存在!」と思い自尊心を満たしているのです。

3.スキがない
「マウンティング女子」は、自分の価値が下がることを極端に嫌います。理想が高く、完璧主義なため、誰かに甘えたり頼ったりすることが苦手。いじられたり、冗談を言えるような雰囲気がないので、近寄りがたいタイプが多いです。自分の弱みを見せようとしない人がいたら、注意が必要です。

攻略法3:「マウンティング女子」にロックオンされたら、下手に出る

「マウンティング女子」と関わらないためには最初が肝心です。

「マウンティング女子」に敵視のされないためにも、自分のことは極力話さないことです。もし聞かれることがあったとしても、基本的には「私のことより、●●さんはどうですか?」などと相手を主役にして話を逸らすようにしましょう。

自慢話が始まった時は、「すごいですね、私には到底無理です」と早々に“あなたの勝ちよ”とアピールしてしまうのが得策です。どんなに疑問に思うことがあっても、相手と張り合ってはいけません。Kさんに対する闘争心が強まり、足を引っ張ってくる可能性があります。このような人はマウンティングをすることでしか自尊心を満たすことができない可哀そうな人なのだと思うようにしましょう。

相手の問題ですので、振り回される必要はありません。自分の心をプラスに保つことだけ意識するようにしてきましょう!


※記事の情報は2019年9月10日時点のものです。

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