皮膚細胞に「ヒアルロン酸」を作らせる! 日清食品グループの乳酸菌研究から生まれた「ヒアルモイスト乳酸菌」とは?〈PR〉
日清食品グループには乳酸菌の研究で長きにわたる歴史があり、研究拠点「the WAVE」のグローバルイノベーション研究センターでは、味覚や栄養面のみならず、老化防止効果など健康効果をもつ機能性乳酸菌の研究開発を行っています。今回、日清食品グループ初となる“美容乳酸菌”の発見に成功した砂田さんと上原さんに、その秘話をうかがいました。
こちらの方々にお聞きしました!
砂田洋介さん(右)
日清食品ホールディングス
グローバルイノベーション研究センター 健康科学研究部 係長
上原和也さん(左)
日清食品ホールディングス
グローバルイノベーション研究センター 健康科学研究部 主任
日清食品の乳酸菌研究の歴史とその研究実績とは?
-はじめに、「the WAVE」のグローバルイノベーション研究センターについて教えてください。
砂田 グローバルイノベーション研究センターは、「食足世平」(食が足りてこそ世の中が平和になる)、「食創為世」(世の中のために食を創造する) という創業者精神のもと、即席麺類だけでなく、チルド (冷蔵) や冷凍食品、ライス商品、菓子や乳酸菌飲食料品の開発機能を集結し、ジャンルの垣根を越えてさまざまな技術を融合させることで、日清食品グループが成長するためのドライブコアとなる新しい技術を生み出しています。
さらに、生産工場に準拠した「テストプラント」をセンター内に設置し、試作品の作製から工場での大量生産を実現するラインの開発まで一貫して行っています。
-お二人は健康科学研究部 老化防止グループに所属されていますが、主にどんな研究をされているのでしょうか?
砂田 日清食品グループでは「健康面」における乳酸菌研究で長年の歴史がありますが、ここ数年は、免疫や老化防止についての専門研究を深めています。“「カラダに良いもの」「この世にまだないもの」「既存品より効果の高いもの」を研究・開発する”をミッションに掲げ、機能性のある乳酸菌や栄養成分の開発に取り組んでいます。
上原 これまでの実績としては、花粉症に効果のある「リフレクト乳酸菌 (T-21株)」の発見や便通改善効果のある“サイリウム種皮由来の食物繊維”などの栄養成分の開発などがあり、実際に商品化もしています。
まるで宝探し! 1,000株以上の乳酸菌からみつけた「ヒアルモイスト乳酸菌」
-健康科学研究部 老化防止グループではこれまでに、美容に効果がある乳酸菌を発見したことはあるのですか?
砂田 今回の「ヒアルモイスト乳酸菌」が初めてです。
-日清食品グループが“美容乳酸菌”を発見したことに、正直驚きました。
砂田 日清食品グループは、創業者の安藤百福が掲げた「美健賢食 (美しく健康な体は賢い食生活から)」の精神を受け継いでおり、私たちのグループでは「体にとって“良い”食品を開発すること」をミッションとしています。近年高まっている“肌の保湿”へのニーズに対し、市場には“食べる・飲むといった内側からのアプローチ”において優れた乳酸菌が存在していないことに加え、「ヒアルモイスト乳酸菌」の“肌の保湿”に関するヒト試験の臨床結果があまりに良かったことを受けて、「美容」に特化するのも面白いのではないかと考え、研究商品開発を進めました。
-なるほど…では「ヒアルモイスト乳酸菌」はどういった経緯で発見されたのですか?
上原 私たちの研究所では「自社株ライブラリー」に、赤ちゃん由来の乳酸菌・ビフィズス菌や植物由来乳酸菌などの微生物を1,000株以上保有しています。その1,000株以上の中から、この世にまだ存在しない、“美容に効く乳酸菌”を、まるで宝探しのように見つけ出すことから始めました。
-「自社株ライブラリー」の乳酸菌はどうやって集めるのですか?
砂田 例えば、社員の中でお子様が産まれた方にお願いして、赤ちゃんの“おむつ”を提供してもらいます。その“おむつ”に付いている便から乳酸菌やビフィズス菌を取り出し、“赤ちゃん由来の乳酸菌”として「自社株ライブラリー」にコレクションしています。
-1,000株以上の中から、存在するかもわからない“肌の保湿”に効く乳酸菌を探すのは大変だったでしょうね。
上原 はい。何度も何度も条件検討を行い、細胞試験を重ね、「ヒアルモイスト乳酸菌 (ラクトバチルス・ガセリ N320株) 」を見つけました。
皮膚細胞にヒアルロン酸を作らせる「ヒアルモイスト乳酸菌」の効果とは?
-「ヒアルモイスト乳酸菌」は皮膚細胞にヒアルロン酸を作らせるということを、どのように調査したのですか?
上原 ヒトの皮膚細胞を用いて検証したところ、皮膚細胞にヒアルロン酸を多く産生させる能力を持っていることがわかりました。
次に皮膚の乾燥を自覚する成人を被験者として、臨床試験を行いました。健康食品や美容成分配合化粧品を使用していない方を、年齢、男女比を出来るだけ同一になるように2群に分け、一方の22名には「ヒアルモイスト乳酸菌を含む飲料 (被験食)」を、もう一方の21名には「ヒアルモイスト乳酸菌を含まない飲料 (プラセボ食)」を8週間飲用していただきました。
その結果、皮膚科医の所見でプラセボ食を飲用された方の肌はどんどん乾燥が進んでいたのに対し、ヒアルモイスト乳酸菌を含む被験食を飲んだ方の肌は明らかに水分量が増え、顔の肌ツヤが改善しているという結果がでました。
砂田 さらに別の臨床試験では、皮膚の紫外線に対する抵抗力が向上し、くすみやべたつきなどが抑えられることも分かりました。
ヒアルロン酸が減少すると、たるみやシワの原因に!
―そもそも、ヒアルロン酸にはどんな美容効果があるのでしょうか?
砂田 ヒアルロン酸は、N-アセチルグルコサミンとグルクロン酸とによって構成された高分子の物質で、皮膚、筋肉、軟骨などに広く存在しています。高い保水力があり体内の水分維持において重要な役割を果たしていますが、加齢とともに減少していきます。
皮膚の構造は「表皮」と「真皮」に分かれ、真皮は主にヒアルロン酸、コラーゲンで構成されています。真皮をベッドの構造に例えると、ヒアルロン酸はスポンジ、コラーゲンはスプリングのような役割をもっていて、皮膚にヒアルロン酸が十分存在しヒアルロン酸にしっかり水分が保持されていると、肌が潤いコラーゲンが持ち上げられてハリのある肌につながります。
皮膚のヒアルロン酸が減少し水分を保持できなくなると皮膚は乾燥してバリア機能も低下し肌のハリがなくなります。肌のハリがなくなると、たるみやシワの原因となります。
―ヒアルロン酸は加齢とともに減少するとのことですが、何歳くらいから減るのですか?
上原 一般的には、赤ちゃんの頃がピークで、30~40代を境に減少していくと言われています。またある論文によると、70代では20代の50%近くまでヒアルロン酸が減少するという報告もあります。ヒアルロン酸が減る原因は、加齢だけではなく紫外線によるダメージや乾燥などが影響することもあります。
化粧品やサプリではヒアルロン酸の効果は期待できない?
―化粧品、サプリなどでヒアルロン酸を取り入れる方法もありますが…。
上原 細胞にヒアルロン酸を作らせることが重要で、塗ることで一時的な効果は期待できますが皮膚の中にすべて吸収されるわけではありません。ヒアルロン酸は分子量が大きいため、口から摂取したとしてもそのままの形では吸収されず分解されてしまいます。
―ということはサプリなどを飲んでも、体内に吸収されずにすべて排出されてしまうのですか?
砂田 最近では、体内に吸収されやすいように加工したヒアルロン酸も開発され、有効性を確認されているものもありますが、ほとんどのヒアルロン酸は高分子ですので吸収されにくく、体内で分解されるためそのままの形では皮膚に届かないと考えられています。
―化粧品もサプリと同様ですか?
上原 そうですね。化粧品などは塗ることで効果があるといえますが、顔を洗ったり、時間が経ったりすると落ちてしまい、効果は低下してしまうと考えられています。しかし化粧品は肌に塗るため直接的で即効性があるので、化粧品で外側、食品で内側から肌をケアすることによって、より高い効果が期待できると思います。
―「ヒアルモイスト乳酸菌」が化粧品やサプリと違う点は?
砂田 「ヒアルモイスト乳酸菌」は、皮膚細胞がヒアルロン酸を作る働きを高める効果があることを確認しています。さらに、皮膚の乾燥を自覚する方を対象とした臨床試験により、皮膚の乾燥の有意な改善を確認しています。乾燥、ハリ、たるみ、シワなど年齢肌にお悩みの方だけでなく、カラダ全体の乾燥が気になる男性にも、この「ヒアルモイスト乳酸菌」をお試しいただきたいと考えています。
―年代によって「ヒアルモイスト乳酸菌」の効果に対する実感値は変わりますか?
上原 若い方の場合、ヒアルロン酸は十分足りているのでその効果は感じにくいかもしれません。乾燥に悩んでいる方や加齢にともなってヒアルロン酸が減少している30代以降の方のほうが実感値は高く、肌の変化を感じていただけると思います。
-ヒアルロン酸配合の化粧品を塗ったり、サプリを摂取するだけでなく、皮膚細胞までしっかり届き内側からうるおいを与えてくれる「ヒアルモイスト乳酸菌」を取り入れることで、より高い肌の保湿効果が期待できるということですね。今回はありがとうございました!
※記事の情報は2020年3月10日時点のものです。
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