【美容院の選び方】ヘアライター直伝。失敗しない美容院選びのポイント
「自分にぴったりくる美容院に出会えない」と悩んでいる人は多いですよね。そこで今回は美容院を変えたいと思った時に役立つ「失敗しない美容院選び」のポイントをヘアライターの佐藤友美さんに教えていただきました。
この方にお聞きしました
佐藤友美(さとう ゆみ)さん
ヘアライター。日本初のヘアライターとして、約4万人、200万カットものヘアスタイル撮影を経験。「美容師以上に髪の見せ方を知っている」とプロも認める存在で、日本はもとより、海外でも美容師向けの講演を行い、セミナーを受けた美容師はのべ3万人以上にものぼる。歯切れのいい解説でテレビ、ラジオ番組などで活躍する一方、ヘアアドバイザーとして全国の女性の髪の悩みに応え、高い満足度を得ている。著書に「髪のこと、これで、ぜんぶ。」(かんき出版)などがある。
美容院の選び方①素敵なヘアスタイルの人に聞く
―――美容院選びで失敗しないためにどんな方法がおすすめですか?
佐藤 友人や仕事関係など、身近にいる素敵なヘアスタイルの人が行っている美容院を教えてもらうのがおすすめです。その時に大切なのは美容院だけでなく担当してもらっている美容師さんの名前も聞いておくこと。美容師さんにも「ショートヘアが上手」「パーマヘアに自信がある」など得意分野があります。自分が好きなヘアスタイルを作れる人はその分野が得意な人、ということ。すでにカットの腕やパーマの技術が保障されていますので、失敗が少ないと思います。
―――知り合いの紹介は、テッパンなのですね。
佐藤 ヘアカタログや美容院のHPに掲載されているヘアスタイルはプロの手でスタイリングされてから撮影していますので、自分で再現するのは難しいこともあります。知り合いや友人が自分でスタイリングしていても素敵なら間違いないですよね。美容師さんもなじみのお客さんからの紹介はうれしいですし、「期待に応えたい」という気持ちもより強くなります。
美容院の選び方②ネット検索で選ぶときのポイント
―――ネット検索で美容院を選ぶときのポイントはありますか?
佐藤 美容師さんが個人でやっているInstagramや動画をチェックしてみてください。お客さんをカットした際の画像や動画をあげているのでリアリティがあって、自分に引き寄せて考えやすいと思います。やりたいヘアスタイルが決まっているなら「#ショートボブ」とか「#ゆるふわパーマ」などで検索してみると、お気に入りが見つけやすいと思いますよ。
特に「ショートヘア」「縮毛矯正」「パーマヘア」「ヘナ」は経験値によって仕上がりの差に違いがでやすい分野なので、失敗しないためにはその分野が得意な人を見つけるのが重要です。美容師さん個人で検索する場合も美容院として検索する場合も、その分野に力を入れているかは事前にチェックしておいたほうがいいですね。
―――美容院の雰囲気や美容師さんのキャラクターも大切ですよね。
佐藤 そうですね。美容師さんのInstagramやSNSをチェックしておけばキャラクターやファッションのテイストも分かりますので、自分と相性がよさそうかも把握できますね。ネット検索で美容院を選ぶ際は店舗の場所も重要です。例えば、大型店で全国展開しているような美容院の場合、表参道店はデザイン性が高いトレンドのスタイル、銀座店は大人向けのコンサバなスタイルと地域のニーズに合わせて得意なスタイルを打ち出しているので、自分がショッピングなどでよく行くエリアで探すのがいいと思います。
また、美容院の大きさ、規模も選ぶ時のポイントになります。マンツーマンでシャンプーから仕上げまでやってくれる個人サロンがいいという人もいれば、大型店のほうが気楽という人もいますよね。私の知り合いでも「美容師さんは気に入っているけど大型店は落ち着かない」と美容院を変えた人もいます。美容院は長時間過ごす場所ですから、通いつづけるには居心地の良さも大切ですよね。
美容院の選び方③セットや前髪カットで「お試し」してみる。
―――ほかにも美容院の選び方でおすすめ方法はありますか?
佐藤 気になる美容院があれば、シャンプー&ブローや前髪カット、ヘッドスパなどでお試ししてみるというのもひとつの方法です。コストはかかりますが美容院の雰囲気や客層などもチェックできるので選ぶ時の参考になると思います。最近はシャンプー&ブローやカラーリングなど、メニュー限定で利用できる美容院のサブスクサービスもありますのでそちらを利用してみるのもいいかもしれませんね。
―――初めて行く美容院はちょっと緊張しますので、お試しするのはいいですね。
佐藤 緊張してしまって希望が言えなかったり、やりたい髪型がオーダーできないというのが一番よくないので、話しやすい雰囲気かどうかを知っておくのはいいと思いますよ。
―――お気に入りの美容院が見つかった場合でも、カラーだけは別の美容院でというのもアリなのでしょうか?
佐藤 もちろんです。カラーは頻度が高いので近所のサロンに行くとかクーポンサイトでお得に利用するというのもアリです。ロングヘアの人はカットとカラーの周期が違うので、使い分けする人も多いですよ。ひとつの美容院ですべてをやる、という決まりはありませんので大丈夫です。
――ほかの美容院を試してみて、元の美容院に戻っても大丈夫でしょうか?
佐藤 「出戻り」を気にされる方は多いのですがまったく問題ないです。「戻ってきた」というのは実力が認められたということなので、美容師さんが不快な気持ちになることはありません。私は「美容師さん選びは旦那や彼氏選びより重要」と話しているのですが、相性のいい美容師さんは自分をキレイにしてくれる大切な存在。「やっぱりこの人しかいない!」と思ったら、一度や二度の浮気は気にせず(笑)本命に戻るのがおすすめです。
美容院の選び方|番外編 失敗しないオーダー方法とは?
―――美容院を変えても思い通りのヘアスタイルにならないのは何が原因なのでしょうか?
佐藤 カウンセリングの時に、自分のイメージや希望を伝えられていないと「こんなはずじゃなかった」となりがちです。ヘアスタイルの画像を見せるのはみなさんやっていると思いますが、画像は1枚ではなく最低3枚は見せましょう。例えばボブスタイルでも少しずつ違う3つの画像を見ることで、美容師さんは「ふんわりと丸いシルエットのボブ」「動きのある軽やかなボブ」など全体のイメージをつかんでくれます。「3センチ切ってください」と具体的な数字を言うよりも、このほうが伝わりやすいんです。
カットやパーマで失敗した経験がある人は失敗した経験談も伝えておきましょう。パーマがかかりすぎた、すぐに取れたなどは髪質が原因のこともあるので情報が多いほど失敗が防げます。
―――なりたいヘアスタイルが芸能人やモデルさんの場合、写真を見せのるはちょっと気が引けるんですが…。
佐藤 気にしなくて大丈夫です。具体的なイメージがあるほうが理想に近づけやすいですし、ヘアスタイルのサンプルとして見ているのでその人に似合うようにアレンジしてくれます。そして、自分がなりたいイメージを恥ずかしがらずに伝えることも有効です。「若々しい」「仕事ができそう」「かわいい」など、人から言われてうれしい言葉が自分のなりたいイメージなので、それを伝えるのもいいと思います。
―――少しだけ雰囲気を変えたい場合にはどんな伝え方がいいのでしょうか?
佐藤 「後ろ髪10㎝より前髪の1㎝」と言って前髪や顔回りをカットしたり、動きを出すことでかなり雰囲気が変わります。大胆にカットする勇気がない…という人でも挑戦しやすいと思いますよ。コミュニケーションが取れていれば「こんなはずじゃなかった」を避けられるので、まずはしっかり自分の希望を伝えること。いろいろ言うと「図々しいと思われないか」と気にする必要はありません。思ったのと違うヘアスタイルになって落ち込むよりも言いたいことはしっかり言う!これは最大のポイントです。
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自分に似合うヘアスタイルが見つかると気分も上がりますし、自信もわいてきますよね。ぜひ、アドバイスを参考に美容院を探してみてください!
\佐藤友美さんの著書/
※記事の情報は2022年7月8日時点のものです。
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