専門家が厳選、自宅で楽しむ本格ホットチョコレート。贈り物にも最適です!
甘い香りと濃厚な味わいが魅力のホットチョコレート。寒い時期に飲むには格別ですね。今回は、チョコレートコーディネーターとして活躍する市川歩美さんに、自宅で本格的な味が楽しめるホットチョコレートを教えていただきました。
この方にお聞きしました
市川歩美さん
チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーター。日本で唯一のプロのチョコレートに特化したジャーナリスト・コーディネーター。365日、日本国内、カカオ生産地をはじめ世界を取材し、最新情報・トレンドなどを各種メディアで情報発信する。チョコレート愛好家歴は約30年、メディアとチョコレートのコーディネート、ブランドへのコンサルティングも行う。公式サイト https://www.chocolatlovers.net/
ホットチョコレートが人気の理由
――カフェなどでもホットチョコレートが人気メニューになっていますが、その理由は?
市川 ここ数年で、チョコレート専門店や人気カフェなどで、チョコレートを使ったドリンク、特にホットチョコレートを提供する店が増えました。テイクアウトできる手頃なプライスのメニューも多いため、その美味しさに目覚めた方が多いのではないでしょうか。家庭用ホットチョコレートメーカーが日本で販売されて人気を集めたりと、リモートワークの定着で「自宅で本格ドリンクを飲みたい」という需要は多くなっているのでしょう。また、チョコレートの健康効果が広く知られるようになったのも、人気を後押ししている理由だと思います。
「ホットチョコレート」と「ココア」の違いは?
――ホットチョコレートと昔から親しまれてきた「ココア」とは違うものなのでしょうか?
市川 どちらもカカオ豆が原材料ですが、ココアはカカオ豆からココアバターと呼ばれる油分を取り除いて作られていて、チョコレートは、カカオ豆全体、つまりココアバターも入っています。ココアとホットチョコレートの一番の違いは、この「ココアバター」が含まれているかどうかということです。
ヨーロッパのパティスリーやカフェではホットチョコレートは「ショコラショー」という名称で提供されていますが、日本では、ココアを「チョコレートドリンク」という名でメニューにすることも多く、明確な定義はありません。チョコレートそのものを味わっているような濃厚な味わいが好きならココアバターが含まれているもの、ライトな飲み口でチョコレートの風味を楽しみたいときは、ココアバターが含まれていない「ココア」と、お好みのよって選ぶのがいいと思います。
――ホットチョコレートの選び方のポイントは?
市川 カカオ分が何%含まれているかは風味に影響し、カカオ分が高いほど甘さが控えめになります。カカオには食物繊維が豊富に含まれ、血流を良くする効果があるとも言われていますので、カカオ分が高いほど、健康効果も期待できますね。また、砂糖がどの程度入っているか、粉末または液体など、好みに応じて選べます。
――おすすめの飲み方はありますか?
市川 マグカップなどで直接作ると手軽ですが、お鍋で作ると断然おいしくなります。お鍋に少しだけお湯をわかし、パウダー(またはチョコレート)をいれて溶かし、そこへミルクを加えて、あたためながら、少し空気を入れるような気持ちでくるくると丁寧にかきまわしてください。丁寧に溶かすと、一層おいしいですよ。
シナモンを少し加えてアレンジしてもおいしいです。マシュマロや生クリームをのせて、ちょっとデザート風にするのもおすすめ。ミルクを使わず、お水やオーツミルクなどで作ると、すっきりした味わいになります。
プロおすすめ! 自宅で楽しめる、本格ホットチョコレート4選
今回は、ココアバターを含むホットチョコレートをはじめ、手軽に楽しめるものや近年進化している本格的なココアを市川さんに紹介していただきました。
おすすめ①有機ホットチョコレートスパイス/ブラウンシュガーファースト
価格 756円
内容量 80g
原材料 有機ココアパウダー(ココアバター 20-22%)、有機ココナッツ シュガー、有機シナモン、有機カルダモン、有機生姜、有機ブラックペッパー
\おすすめポイント/
市川 キッチンやテーブルに置いてもかわいい、カカオのイラスト入りの瓶のデザインと、手ごろな価格が魅力です。2種類あって「ナチュラル」も好きですが、私のおすすめは4種のスパイス入りの「スパイス」。有機シナモン、有機カルダモン、有機生姜、有機ブラックペッパーが入っていて、風味がよく、冷たいミルクやお水でも溶かせます。
有機JAS認証(オーガニック)を獲得しているので、安心感があり、オーガニックのものを選びたい方へのギフトにもおすすめです。カカオとスパイスはよく合いますし、体を温めてくれる素材入りなのも、うれしいポイント。ココナッツシュガーのシンプルな甘さは、朝の一杯にもおすすめです。
\飲んでみました/
おすすめ②SMART COCOA/Dari K(ダリケー)
価格 3,240円
内容量 200g
原材料 ココアパウダー(ココアバター 10~12%)、てん菜糖、乳清タンパク、GABA、乳酸菌粉末、デキストリン
\おすすめポイント/
市川 発売以来、注目していたのがこちら。ダリケー京都本店で見かけて知りました。調整ココアで、乳清タンパク、乳酸菌など健康効果が期待できる成分が入っています。自家製のココアパウダーにはココアバターが10~12%、ポリフェノールが多めに入っているので、健康志向の方にもおすすめのチョコレートドリンクといえます。細かい原材料表示があるのも安心。GABAが入っていますので、リラックスしたいとき、ゆっくり眠りたいときに飲むのもいいですね。
カカオ豆を深めに焙煎して、カカオの香りを引き立てているため、味に深みがあり、甘さは控えめ。Dari K(ダリケー)は、インドネシアのカカオ生産者と協業して、チョコレートを作っているブランドで、この製品を購入することで、契約農家の方を応援することにもなります。
\飲んでみました/
編集部員S
甘さも控えめでさらっとして飲みやすいタイプ。朝食など食事と合わせるのも良さそうです。
おすすめ③ショコラショ パリジャン/ジャン=ポール・エヴァン
価格 1,880円
内容量 120g
原材料 チョコレート、カカオマス、ココアパウダー、乳化剤
\おすすめポイント/
市川 世界的に有名なパリのショコラティエ、ジャン=ポール・エヴァンの「ショコラショ パリジャン」といえば、チョコレートファンの間で有名なチョコレートドリンク。ブティックの「バー ア ショコラ」と呼ばれる素敵なサロンの代表的なメニューで、これを自宅でも作って味わえるように、と作られたのがこちらです。丁寧にお鍋で作るとお店のような味わいに。パウダーではなく、チョコレートの小さな粒なので、チョコレートそのものの濃厚な風味が味わえます。お気に入りのカップで、贅沢なひと時を過ごすと素敵。シックなパッケージなのでギフトにもぴったり。エヴァン氏は、ショコラショー(ホットチョコレート)のレシピ本を出すほど、ショコラショーに造詣が深い方です。
\飲んでみました/
編集部員S
とろりした飲み口でチョコレートの美味しさをストレートに感じます。マグカップで作ったところ溶け残りがあったので、お鍋でゆっくり温めるひと手間が大切だと思いました。
おすすめ④ホットチョコレートミックス/ダンデライオンチョコレート
価格 1,944円
内容量 150g
原材料 カカオ豆、きび砂糖
\おすすめポイント/
市川 サンフランシスコ発の「ダンデライオンチョコレート」はカカオ豆からチョコレートを作るビーントゥバーチョコレート専門店です。このホットチョコレートミックスも、チョコレートバー(板チョコレート)と同じく、カカオ豆とオーガニックのケインシュガーのみで作られ、カカオの個性的な香りと味がしっかり伝わってきて、ビーントゥバーチョコレートブランドらしさがあります。
カカオ分は70%。時期ごとにベストなブレンドでカカオ豆をブレンドしているそうですが、毎回、カカオ由来のほどよい酸味、フルーティな香りがあり、カカオを味わっている実感があります。ギフトでいただいたのが出会いですが、鍋で丁寧に作ったらとてもおいしかったので、SNSでフォロワーさんに紹介したこともあります。
\飲んでみました/
編集部員S
甘さはかなり控えめですが、コクがありほんのりとした酸味も感じました。甘党の人はお砂糖やはちみつを加えてもよさそうです。
詳しくはこちら→
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味や香り、甘さなど、個性豊かなホットチョコレートをご紹介しました。カフェのよう本格的な味わいのホットチョコレートで、贅沢なひとときを楽しんでみませんか?
※掲載価格は全て、税込みです。
※記事の情報は2022年2月7日時点のものです。
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編集部員S
チョコレート甘さとスパイスのピリッとした辛味がマッチした一杯。溶けやすく玉になりにくいのも便利。