管理栄養士が、ふだんコンビニで選んでいる商品とは?

管理栄養士である私が、ふだんコンビニでおやつやお惣菜を買う時にチョイスしているものを、選ぶ理由も含めてご紹介します。

メインビジュアル:管理栄養士が、ふだんコンビニで選んでいる商品とは?

夕食には胃腸に負担の少ないものをチョイス

私は、コンビニを時々利用しています。最近のコンビニは、ひと昔前に比べて、野菜がたくさんとれるお惣菜、お弁当が多いですね。しかも、栄養成分も表示され、健康を意識した品揃えになっていて本当に嬉しいですね。

私は、通勤の帰り道、夕食で野菜料理が足りないなぁ、でも作る時間がないなぁという時に、お浸し、生野菜サラダ、煮物を購入し、夕食のチョイ足しに利用します。帰宅が遅くなる場合は、冷ややっこなどの豆腐料理、茹で野菜サラダ、サラダチキン、煮魚など、胃腸に負担の少ないものを選んでいます。

 

栄養学的ポイント満載! ランチのコンビニ利用術

良く利用するのは、平日の昼食用としてです。常に、主食、主菜、副菜の組み合わせを意識して選ぶようにしています。

①主食は海苔つきのおにぎりか、具沢山サンドイッチを
まず、主食としておにぎりを購入することが多いですね。おにぎりは、海苔つきのものを意識して選んでいます。海苔からミネラルが補給できるからです。ごはんも白米よりももち麦など雑穀が入っているものを選びます。食物繊維、ビタミンがアップするからです。具は良質のたんぱく質といわれる肉、魚、卵、大豆製品が入っているもの、具体的にはシャケ、ツナ、たまご、納豆などを選びます。同じぐらいの金額であれば、ビタミン、ミネラル、食物繊維がより豊富なものに、お得感を感じて選んでしまうんです。

コンビニエンスストアのおにぎり


パンを選ぶときは、サンドウィッチを購入します。肉、卵、野菜など食材の種類がより豊富に入っているものを選びます。種類が豊富なものを選べば、それだけ、より多くの栄養素が摂取できるため栄養価が高くなり、気分もお腹も満たされます。私の場合は、ミックスサンドが多いでしょうか。

②主菜はタンパク質を意識して
次に主菜にあたるものとして、肉、魚、卵、大豆製品をつかった料理を選びます。私は、ゆで卵、だし巻き卵、ゴーヤチャンプルなど卵を使ったものをチョイスすることが多いです。卵は、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をすべて含んでいると言われるくらい栄養が豊富なため、栄養バランスがとりやすいからです。足りないビタミンCと食物繊維は、野菜から補給すれば、ばっちり満たされます。

③副菜は色鮮やかな野菜系をチョイス
そこで、副菜は、お浸し、サラダ、野菜ソテー、野菜の煮物など、野菜を中心とした料理を選びます。ここで注意したいのはサラダです。サラダといっても、マカロニサラダ、ポテトサラダは、あまり選びません。野菜があまり入ってない上に、マカロニもポテトも糖質が多いため、主食のおにぎりがない場合以外はNGです。私が好きなのは、スティック野菜、ゆで野菜サラダ、生野菜サラダです。

スティック野菜サラダ


野菜サラダに関して、こだわりをいえば、キャベツ、キュウリ、コーン、トマトが中心のものよりも、ベビーリーフ、トマト、ブロッコリー、人参、カボチャなど色の濃い緑黄色野菜が多く占めるもの、色どりがきれいな野菜サラダを選ぶようにしています。目で見ても楽しいですし、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンEが豊富で栄養価が高いと感じるからです。ただ、油断大敵なのはドレッシングのカロリーです。注意を払いたいですね。全量を使わず残し、カロリー調整をしたりします。特に、食事後にデザートをいただく予定があるときは、必須です。

④お弁当や麺類には、野菜サラダや卵をプラス
お弁当を選ぶときは、カロリーが500kcal以下の幕の内弁当が多いですね。1食あたりの私の適正カロリーを考えてそうしています。もちろん、幕の内弁当のなかでも、野菜が多く入っているもの、食材の種類が豊富なもの、きれいな色合いのものを選ぶようにしています。

麺類ならビーフン、けんちんうどん、タンメンなど、やはり野菜をふくめ具沢山なものが好みです。お弁当や麺類で、野菜、良質のたんぱく質食品が足りないと感じたときは、野菜サラダやゆで卵を足して栄養バランスの調整をはかるようにしています。

⑤フルーツは夕食までに、カルシウムはコツコツとるのが正解
昼食後のデザートやおやつとしてヨーグルト、牛乳、カットフルーツを買うこともあります。フルーツも食べ切りサイズなので食べすぎずに済みます。私の場合は、ヨーグルトやカットフルーツは、朝食で、食べなかった時に購入することが多いでしょうか。カットフルーツなら、1種類のものではなく、2種類以上ミックスされたものを選んでいます。フルーツのファイトケミカル(色、香り等の成分、抗酸化色素。活性酸素を消去する働きがある)は、複数とった方が効果的だからです。夕食以降のフルーツは中性脂肪になりやすいので、朝食で食べられなかった時は、昼食やおやつにとるようにしています。 ヨーグルト、牛乳は、カルシウムの補給源として利用しています。カルシウムは、一度に大量にとっても吸収率に限界があります。1日にちょっとずつ、コツコツととったほうが効率的です。コーヒーや紅茶をのむときに牛乳をいれたり、昼食時にヨーグルトを食べたり、少量を頻回とるように心がけています。1日のトータルで牛乳、ヨーグルト合わせて200g程度でしょうか。

⑥育った土地と同じ硬質の水を
ドリンク類は、炭酸水、水を買います。自分が好むミネラルウォーターは、生まれ育った場所の水道水と同じ硬度のものという説がありますが、当たっているような気がします。

 

デザートやお菓子は200~300kcal以内で

プリンデザート

コンビニにはデザート・お菓子類も低価格で美味しいものがたくさんあって魅力的です。カロリーがきちんと表示されていますので、カロリーコントロールがしやすいです。

自分へのご褒美デーは、カロリーをあまり気にせず食べたいものを選びます。とはいってもカロリー表示をみて200~300kcalぐらいになるものを選ぶようにします。私は、シュークリーム、クッキー、アイスクリーム、チョコレートが多いでしょうか。また、箱もので、数個入っていたら職場の人や家族にも食べてもらうようにしてカロリー摂取を分散させるようにしています。

 

美味しすぎるお菓子はあえて選ばない

スナック菓子、おせんべい、ミックスナッツは食べると止まらなくなりがちなので徳用袋は買わずに小袋の食べ切りサイズにとどめています。おせんべいは、揚げたもの、塩せんべいはふだん買いません。美味しいため食べすぎて脂質、塩分のとりすぎが心配になるからです。あえて海苔つき、辛味のおせんべいにしています。海苔つきは、炭水化物の代謝をたすけるビタミンB群がふくまれますし、辛味の成分、カプサイシンは自律神経に作用してエネルギー代謝を高めるからです。食べる時間も気にしています。お菓子類は、夕方まで、あるいは、運動の前に食べるようにしています。
 

コンビニを賢く使えば、栄養バランスをとるのは簡単!

基本的に食事としてコンビニ商品を利用するときは、主食、主菜、副菜の組み合わせになるように食品をそろえるようにしています。そして、栄養価の高いもの、栄養的にお得なもの、栄養バランスの良いものを選ぶようにしています。また、その時々の体調に合うものや、その日1日の栄養バランスを振り返り足りない栄養素の補給ができる商品を購入することもあります。

忙しく働く私たちが、調理にかけられる時間はそう多くないはずです。コンビニで、何を選んで、どう組み合わせるか、上手にポイントを心得れば、栄養バランスは簡単にとることができますので賢く利用しましょう。
 


※記事の情報は2019年4月23日時点の情報です。

  • 1現在のページ