管理栄養士が解説! ダイエット中でもOKな間食の食べ方は? 食べたくなったら何を買う?

ダイエットをがんばりたいからと、お腹が空いても無理して我慢をしていませんか? そんなあなたに、ダイエットの味方にもなる間食の取り方をお届けします! 管理栄養士の森由香子先生に、賢い間食の利用方法や、コンビニで買えるおすすめの食品などを教えていただきました。

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間食=ダイエットの敵、は間違い?

「間食をやめたらやせられる。でも、それができない!」と嘆いている人も多いことでしょう。ダイエットと間食、こちらの2つのワードは相反する立場にあると一般的に考えがちです。

しかし、そんなことはありません。実は、間食も賢く利用すればダイエットを成功させるツールになると私は考えています。今回はどのように間食を便利ツールとして利用すれば良いのか、そして何を食べたら良いかを提案していきたいと思います。

賢い間食の取り方①┃食べ過ぎ防止に利用する

ドカ食いイメージ

まず、間食は食べ過ぎ防止のツールになります。

そもそも人は空腹が強くなりすぎると食べ過ぎてしまう傾向があります。特にダイエット中はいつもより食事量を減らしてしまい、強い空腹感と戦ったりしていないでしょうか。その結果、我慢できずについドカ食いして後悔…なんて経験がある方もいるかもしれません。

そんなときは、空腹を我慢せずに適切な時間帯に間食を利用することで食べ過ぎを防ぐことができます。たとえば、朝食から昼食や、昼食から夕食まで7時間以上空くときは、午前中や夕方に間食をしたほうが食事量をおさえることができ、総体的にカロリー摂取量も減らせます。ただし次の食事をする時間が1~2時間後という場合は、間食は控えてくださいね。

では食べ過ぎ防止のツールとして間食を利用するには具体的にどうしたらいいのかというと、昼食や夕食など次の食事の主食にあたるものを午前中や夕方に前倒しで食べてしまいましょう

主食にあたる食品は腹持ちがよく、エネルギー源になります。その中でもおすすめは、血糖値の急上昇をおさえることができる食物繊維やたんぱく質が含まれる料理です。例えばコンビニでも購入できる鮭やツナ入りの海苔付きおにぎり、チキンサンドやツナサンドとキノコスープ、あるいは海藻スープの組み合わせなどが挙げられます。そして次の食事では、主食を取らないようにします。

また朝食を欠食した方、ダイエット中の方や体重の増加を気にしてコーヒーのみにしていたりする方も、昼食での食欲の暴走を防ぐために間食をおすすめします。食べるものは、前述したものを参考にしてください。とくに朝は、糖質やたんぱく質を食事から摂り、体内時計をリセットさせ代謝のリズムを整えることであなたのダイエットを成功へと導いてくれるはずです。

ところで間食からは少し話が逸れますが、ダイエット中の方には、そもそも朝食の欠食、極端に少ない食事量はおすすめできません。ストレスにより長続きしないことが多いためです。食後に口さびしさを感じるなら、間食の有無より食事内容を見直す必要があります。

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賢い間食の取り方②┃栄養補給に利用する

栄養素別食品イメージ

間食というとお菓子をイメージする人が多いと思いますが、ダイエット中は栄養素を補給できるものがおすすめです。体重の増減に関与するエネルギー代謝にはさまざまな栄養素が必要です。けれど、ダイエット中に極端に食事量を減らしたり、欠食したりすると、体に必要な栄養素が不足する可能性が高くなってしまいます。思い当たる人はぜひ、前章で挙げた食品(鮭やツナ入りの海苔付きおにぎり、チキンサンドやツナサンドとキノコスープ、あるいは海藻スープ)などを利用して栄養補給をしましょう。

ほかに、果物やチーズなどの乳製品・牛乳を利用することもおすすめです。ダイエットに関わらず、1日の中で果物や乳製品・牛乳は取るべき食品なので、余分なエネルギー摂取にはなりません。日本人に不足しがちな食物繊維やカルシウム、そしてエネルギー代謝に必要なビタミンB群を摂ることができます。

ある報告によると、甘いお菓子やスナック菓子をよく食べている人は、食事の質が低い傾向にあるという結果がでています。お菓子でお腹がいっぱいになり、食事をパスするなど栄養豊かな食事をとることが難しくなるようです。

また、食事ではなくお菓子でカロリーを取れば問題ないと考える人をときどき見かけますが、これもエネルギー代謝など体に必要な栄養素の不足を生じやすくなってしまうのでよくありません。

ダイエット中の別腹に効く間食は?

冷蔵庫を物色

ダイエット中、ふいに別腹が現れることがありませんか。別腹とは、食欲は満たされているにもかかわらず、なぜか何かを食べたくなる魔がさしてしまう瞬間です。

そんなときの間食は何を食べるかがダイエットの成功、失敗の分かれ道となります。高カロリーの甘いお菓子を突発的に口にしてしまったら、これまでの努力が水の泡です。「やってしまった!」という食後の後悔しか残りません。そうならないためには、前もって手の届くところから別腹を魅了する高カロリー食品を遠ざけておくことが無難です。先手必勝の対策を考えておきましょう。

別腹に勝つことが一番ですが、それが難しいなら、枝豆、スルメ、ビーフジャーキー、鮭とばを食べましょう。これらはたんぱく質が含まれていて、かつ咀嚼しないと食べられないものです。よく噛む必要がありますので、心の満足度を上げてくれるセロトニンの分泌を高め、少量でも満足感を得やすいのもポイントです。

また、緑茶、紅茶、コーヒーなどを飲むときに、何か甘いものなど食べたくなる方も多いと思います。そのような方は、間食として「だし汁」をのむことをおすすめします。だし汁の素は、粉末のパックが売られていますので、ボトルにお湯をいれて作っておくとよいです。だし汁の滋味深い味わいを堪能するうち、お菓子を食べたい気持ちがなくなるはずですよ。どうしても何か食べたいなら、0カロリーに近い焼き海苔などをお供にしてはいかがでしょうか?

ダイエット中、ダイエットをこれから始める皆さん、体重の増減にかかわるエネルギー代謝にはたくさんの栄養素が必要です。

間食で食べるものを賢く選択して、健康な身体づくり、適切な体重管理をしていきましょう。


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※記事の情報は2023年12月8日時点のものです。

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