【塩パン】塩とバターにこだわる、人気ベーカリー店の味を食べ比べ!
愛媛の小さなパン屋さんから誕生した「塩パン」は、全国的なブームを経て今や食事パンの定番に。そこで今回は、有名ベーカリーチェーン店のこだわり「塩パン」を食べ比べ! 編集スタッフ独自の審査で、最新のおいしい「塩パン」をみつけます。
塩パンは、夏の「塩分補給のパン」として誕生
塩パンは愛媛県八幡浜市にある「パン・メゾン」という、小さな一軒のベーカリーから生まれました。夏にパンが売れないことに悩んでいた社長さんのもとに、別のパン屋で働いていた息子さんが「フランスパンに塩をふったパンが売れている」という情報が届いたことが、開発のきっかけとなったそうです。
夏は発汗量が増えるため、塩分を多めに補給する必要がある。季節柄、しょっぱい味が好まれる。そして、子供から老人まで幅広い層が食べやすいソフトな生地で塩パンを作りたい。「パン・メゾン」の社長さんがあれこれ試行錯誤し、通常より2割の量のバターを使うことで、中にほどよい空洞ができて、食感はもっちり、外側はカリっとした食感の塩パンが誕生しました。今では1日6000個も売れる大ヒット商品となったことで、その人気は全国に広がり、全国のベーカリーが独自レシピで塩パンを次々と登場。夏用の塩分補給のパンではなく、一年を通して食卓に並ぶ定番の食事パンとなりました。
【塩パン 選びのコツ】トッピングの塩と使用するバターで、味わいが変わる!
パンの上にトッピングされた塩は舌に直接あたるので、塩の味がダイレクトに伝わります。もう一つのポイントが、口に入れたとたんに広がるバターの風味。幅広い年齢が楽しめるソフトなパンを作るためには、バターをリッチに使うことも重要です。そして良質なバターを使っている塩パンは高級感が増し、食事パンから特別な日に食べたい「ごほうびパン」に格上げされます。
「塩パン」の味わいに大きく影響する塩とバター。店頭のPOPなどでこの2つの素材にこだわっているかをチェックするのが、おいしい塩パンをみつけるコツです。
全国展開する人気ベーカリーの「塩パン」を食べ比べてみました。
発祥の店「パン・メゾン」の塩パンはロールパンですが、バゲットやブリオッシュの塩パンもあります。今回は、味はもちろんのことおいしいパンの基準となる食感についてもチェックしました。主な調査ポイントは下記の通りです。
①塩とバターの素材へのこだわり
②バターの使用量(パンの中に空洞があるほどバターの使用量が多い)
③食べた感想
④食感の評価
以下、7点を食べ比べました。
●ロールパン
1.ヴィ・ド・フランス|塩バターフランス
2.ポンパドウル|塩パンロール
3.HOKUO|塩パン
4.ドンク|塩バターパン
●バゲット
5.アンデルセン|塩パン
6.メゾンカイザー|塩パン
●ブリオッシュ
7.ビゴの店|塩パン
※掲載価格はすべて税込みです。
※使用している塩やバターの情報は、各店のプライスカードに記載された情報をもとに掲載しています。
※味の評価は個人の意見です。
①ヴィ・ド・フランス|塩バターフランス
■特長
生地に口当たりの軽いスイス産発酵バター使用のスプレッドを巻き込み、表面はサクサク、中身はふんわりした食感に。マイルドでありつつコクのあるアルプス岩塩で味を引き締めています。お店での売り上げNO.2の人気商品です。
■DATA
・価格 120円
・カロリー 非公表
・パンのタイプ ロールパン
編集部員A
バターというより、マーガリンっぽい味が強いのでリッチなロールパンという感じ。ちょっと脂っぽいかもしれません。
編集部員E
底のサクッと感は、このパンが優勝かも。
編集部員H
中はふわっとしています。
編集部員R
塩みはあまり感じないですね。
■食感
・表面のパリッと感 ★★☆☆☆
・中身のふわっと感 ★★★☆☆
・底面のサクッと感 ★★★★★
\アレンジパンもあります/
塩バターフランス(チェダーチーズ)
編集部員K
塩パンにチェダーチーズがのっているバージョンがあったので買ってみました。
編集部員A
こちらもかなりオイリーですね。
編集部員R
チーズは味も香りも強い。若干トゥーマッチな感じはあるよね。
編集部員H
ちょっとスナック菓子っぽいです。
編集部員E
小さく切って、お酒のおつまみにするのはいいかもしれない。
編集部員R
食べ飽きちゃうから、たくさんは食べられないです。
②ポンパドウル|塩パンロール
■特長
2014年発売以来のロングセラー商品。ほんのり塩味、サクッとした皮としっとりした中身の三日月のロールパンです。しっかりと結晶が残る「ゲランドの塩」が表面にトッピングされています。
■DATA
・価格 205円
・カロリー 233kcal
・パンのタイプ ロールパン
編集部員K
すごくやわらかい!
編集部員R
塩みが強くておいしいです。
編集部員A
ロールパンにしては、皮は結構しっかりしていますね。
編集部員E
バターは控えめな感じで、朝食に向いていると思います。
■食感
・表面のパリッと感 ★☆☆☆☆
・中身のふわっと感 ★★★☆☆
・底面のサクッと感 ★★☆☆☆
\アレンジパンもあります/
塩パンロール あんバター入り
編集部員R
これ、すごくおいしいです。
編集部員K
塩パン自体のバター感が少なく味があっさり目だから、あんバターが合うんだね。
編集部員E
トッピングの塩のおかげで、あんバターの甘さが際立ってさらおいしくなってます。
③HOKUO|塩パン
■特長
ヴィ・ド・フランスと同様、ドイツ・アルペンザルツの岩塩をトッピング。トーストするとバター入りのマーガリンが口の中にジュワ~と広がります。ほんのり甘みのある生地で岩塩の塩気が絶妙なバランスです。
■DATA
・価格 125円
・カロリー 216kcal
・パンのタイプ ロールパン
編集部員E
底がすごくサクッとしているね。
編集部員R
でも、中身はちょっとパサパサしてます…。
編集部員A
パンとしての食感はコッペパンぽいですね。
編集部員H
他の塩パンと比べると、生地全体に塩みを感じます。
編集部員K
焼いて食べるのがおすすめらしいので、焼いてみたら指にたっぷりとつくほど、バターが溶け出してきました。すごく塩気も感じるし、このパンは焼いた方がおいしいですね。中身もふわふわです。
編集部員E
噛むとパリッと音がして、味が香ばしい!
■食感
・表面のパリッと感 ★★☆☆☆
・中身のふわっと感 ★★☆☆☆
・底面のサクッと感 ★★★★☆
④ドンク|塩バターパン
■特長
加塩バターを包み込み、さっくりと焼き上げた生地に、フランス・ロレーヌ地方の岩塩をトッピング。ドンクで人気NO.2のパンです。
■DATA
・価格 162円
・カロリー 非公表
・パンのタイプ ロールパン
編集部員R
穴が開いている箇所のバター感がすごいです。
編集部員A
皮が結構固いですね。
編集部員E
ロールパンというよりはバゲット寄りの皮を感じるよね。あまりふわっとはしていないし…。
編集部員K
焼いたら、空洞からバターがあふれ出てきます。サクサクで歯ごたえもあります。
編集部員A
パリパリとした咀嚼音が食欲をそそりますね。スープと一緒に食べるといいかも。
■食感
・表面のパリッと感 ★★★☆☆
・中身のふわっと感 ★★☆☆☆
・底面のサクッと感 ★★☆☆☆
⑤アンデルセン|塩パン
■特長
表面はパリッ、中身はもっちり。表面にふった岩塩がいいアクセントになって味を引き締めます。
■DATA
・価格 162円
・カロリー 非公表
・パンのタイプ バゲット
編集部員R
パリっともサクッともしていないなぁ。でも、中はモチモチでしっとりしていておいしいです。
編集部員K
バター感があまりないから、味が物足りない…。
編集部員H
バターを足したくなりますね。
編集部員A
パンの風味は食パンに近いかも。
■食感
・表面のパリッと感 ★☆☆☆☆
・中身のふわっと感 ★★★☆☆
・底面のサクッと感 ★☆☆☆☆
⑥メゾンカイザー|塩パン
■特長
絶大な人気を誇るバゲット生地で作った塩パン。瀬戸内海の藻塩が味のアクセントに。
■DATA
・価格 216円
・カロリー 非公表
・パンのタイプ バゲット
編集部員K
このパンは温めたほうがおいしそうなので、温めてみました。
編集部員A
バターの香りが高級ホテルのパンのようですね。
編集部員R
パンの生地がおいしいです。
編集部員E
バターの塩気が強いかも。バターの量がリッチすぎて、私は日常的には食べられないです…。
編集部員A
トッピングしてある塩の主張が強すぎて、塩がバターになじんでいない感じがしますね。
■食感
・表面のパリッと感 ★★★★☆
・中身のふわっと感 ★★☆☆☆
・底面のサクッと感 ★★★★☆
⑦ビゴの店|塩パン
■特長
クリーミーな口当たりと芳醇な香りが特長の「エシレバター」を包んで焼いた、人気の塩パンです。
■DATA
・価格 270円
・カロリー 非公表
・パンのタイプ ブリオッシュ
編集部員K
7点のうち、1個270円で価格が一番高いパンです。
編集部員A
うっ、他と全然違う! めっちゃバター感がある。
編集部員H
おいしい! そして、甘い!
編集部員E
チーズの味を感じるバターだね。しかも、ミルキー。
編集部員R
底の方がバターがしみ込んでいておいしいですね。こんなに小さいのに重たいです。
編集部員E
バター感が強いから、このサイズがちょうどいい。たくさん食べなくても満足できるパンだね。
■食感
・表面のパリッと感 ★★☆☆☆
・中身のふわっと感 ★★★★☆
・底面のサクッと感 ★★★☆☆
【結果発表】塩パン、編集部のおすすめは?
\バターの味がリッチな、ご褒美パン/
ビゴの店の「塩パン」
食材の良さが際立っていた逸品。特別な日やおやつとして食べたいパンです。「このパンを食べるためにがんばって朝起きよう、と思わせてくれるほどおいしかった」との声もあり。味のクオリティは、頭一つ抜けていました。
\朝食用なら/
ポンパドウルの「塩パンロール」
バター感が強くなくて、軽い感じ。塩みが強めなので、サラダや野菜スープなどあっさりした味のものと一緒に食べるとよさそうです。
\おやつに食べるなら/
ポンパドウルの「塩パンロール あんバター入り」
「もはや塩パンではない」という意見もありましたが…。トッピングの岩塩があんこの甘さを引き立てて、味は最高においしかったです。おやつパンとしておすすめです。
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今回3つのおすすめ塩パンを決めましたが、それ以外の塩パンもとてもおいしかったです。各店それぞれ特徴があるので、皆さんも色々試しながらお気に入りの1品を見つけてみてはいかがでしょうか?
※記事の情報は2021年10月15日時点のものです。
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編集部員R
香りが甘いです!