間違えやすいスキンケアの常識&非常識<美容部員が教えてくれない話②>

自分の肌にあった化粧品選びをしても、使い方を間違えるとせっかくの効果を活かしきれないこともあります。今回は間違えやすいスキンケアや化粧品選びご紹介します。

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間違えやすいスキンケア①化粧品の使い方

自己流のスキンケアは肌の負担になることも。正しくケアするために化粧品の使い方を知っておきましょう。


Q.ダブル洗顔は必要?

ダブル洗顔の目的はクレンジング剤が肌に残らないようにするため。オイルやクリームなどのクレンジングは油分が肌に残りやすいのでダブル洗顔がおすすめです。乳液タイプやリキッドタイプは油分が少ないので、必ず必要ということはありませんが、べたつきや残りを感じるならやってもいいと思います。ダブル洗顔による“洗いすぎ”が心配なら、肌に優しいアミノ酸系の洗顔料などを選ぶといいでしょう。

Q.洗顔はぬるま湯でするのがいい?

肌の汚れを落とすにはぬるま湯は効果的です。ただし温度が高すぎると必要な油分まで取り除いてしまうので、洗顔するときのお湯の温度は38℃くらいまでが目安です。仕上げに冷水を使うと毛穴の引き締めや乾燥を防ぐ効果もあるのでおすすめです。

Q.化粧水をとにかくたっぷり使うのがいい?

肌が吸収できる量は決まっているので、つければつけるほどいいということはありません。多くの化粧品は「角質層」までしか届かないので、角質層であまったものは蒸発してしまうだけで意味がないのです。パッケージに書いている「適量」に従って使うのがベターです。

Q.化粧水は手でつける?コットンでつける?

これは諸説あるので絶対の正解はないのですが、私は手でつけるほうを推奨しています。触れることによる癒し効果や、手の感触で日々の肌状態も確かめることができます。コットンを使う場合には繊維の毛羽立ちなどが肌への刺激になることもあるので、肌が敏感な人は注意してください。

Q.肌の乾燥を防ぐため“油分でふたをする”は本当?

化粧水の後に乳液やクリームなどを重ねると肌を保護し潤いをキープする働きがあるのは事実。脂性肌の人でクリームを使わない人も多いのですが、実は油分が多い人ほど肌の内部は乾燥しています。化粧水、美容液で終わらせず、さっぱりした使い心地のクリームや乳液で保護してあげましょう。

間違いやすいスキンケア②化粧品の選び方&保存法

化粧品はライン使いがいい? 保存は冷蔵庫?など、間違いやすい化粧品の取り扱いについてご紹介します。

Q.化粧品はラインでそろえるのが効果的?

化粧品を買うときに美容部員からは「ライン使ったほうが効果的ですよ」と薦められることも多いと思いますが、クレンジングから仕上げのクリームまで同じブランドのラインでそろえる必要はないと思います。
たとえばエイジングにフォーカスしたシリーズなら同じ抗酸化成分がどの商品にも配合されているといった統一性はありますが、全部をそろえて使わないと効果がでないということはありません

Q.化粧品は時々変えると効果が出る?

同じ化粧品を使っていると肌が慣れてしまって効果がない、という説もありますが、そんなことはありません。自分の肌に合っていれば同じものをずっと使っても問題ありません。肌は28日周期で生まれ変わるので、効果を感じるには一ヶ月程度はかかります。頻繁に変えるよりもある程度は使い続けることが
大切です。

Q.化粧品に使用期限はある?

化粧品は使用期限が記載されていないものがほとんどですがですが、一般的には未開封で3年、開封後は半年を目安に使い切るのが安全です。時間が経過すると成分が劣化することがあり、肌への刺激になります。安売りしている化粧品の場合、製造から日数が経過していることもあるので注意してください。

Q.化粧品は冷蔵庫で保存するのがいい?

保存する際、紫外線や高温は避けるといった気づかいは必要ですが、冷蔵庫に入れる必要はありません。基本的に化粧品は常温保存できるようになっているので、冷やしすぎると成分が変化する可能性があります。

肌のキレイを決める“キメ”は、毎日のスキンケアで変わる!!

自分の肌にあった化粧品を使う大切さをお話ししてきましたが、深いシワやたるみ、シミを化粧品だけで改善するのは難しいのが現実です。
もちろん、コツコツ続けることで老化を防ぐことはできますし、小じわや軽度のたるみなら改善することもあります。

それならスキンケアを一生懸命やっても意味がないのでは? と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
肌がキレイな人という印象を与えるための最大のポイントは肌の「キメ」にあります。キメが整ったお肌は、毛穴が目立ちにくくなり、肌に透明感とツヤが生まれます。

間違えやすいスキンケアの常識&非常識:肌のキメの画像

年配の方でシワやたるみが多少あっても、ツヤと透明感がある人は「肌がきれい」という印象になりますが、その理由は「キメ」なのです。この「キメ」を左右するのは肌の一番上にある「角質層」で、この部分はスキンケアによって改善することが可能です。

肌の表面には、肉眼では見えない小さな凹凸があって、この凹凸の状態によって肌のキメが変わってきます。この肌表面の網目のような模様を皮紋と言います。キメが細かい肌というのは、この皮紋が「均一で規則正しく広がっている状態」なのです。このような状態の肌は、見た目も触った感覚も、滑らかでふんわりしていて、俗に言うモチ肌ということになります。

間違えやすいスキンケアの常識&非常識:肌のキメの画像

しわやたるみをすぐに改善するのが難しくても、肌のキメは日頃のスキンケアで整えることができます。自分に合った化粧品選び、正しいスキンケアをすれば肌の生まれ変わりが促進され、キメが整い、「美肌」に近づくことができます。

美肌は一日してならず。毎日のケアが肌の未来を決めるのです。今日のケアが10年後の肌を作ると思って、大切にケアしてくださいね。
 

この方にお聞きしました

石井淳子 さん

ニキビや肌トラブルに悩んだ経験からスキンケアに興味を持ち美容の世界へ。現在は都内に2店舗のサロンを経営。エステティシャンの育成や化粧品の開発などにも携わっている。

石井淳子さん

※記事の情報は2019年9月19日時点のものです。

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