トマトピューレーで手間なくおいしい塩抜きレシピ【塩抜きダイエット実践編㊾】

こんにちは。野菜料理家の庄司いずみです。

この連載では、「調理に塩を使わない」ことが唯一のルール、始めたその日に速攻で1㎏落ちる人も少なくない魔法のメソッド、塩抜きダイエットを紹介しています。

塩抜きで速攻体重が落ちるメカニズムはこちら。

そして実践テクニックや塩抜きレシピは、過去の記事でご覧くださいね。

塩抜きダイエットはとにかくルールが簡単。

守らなければならないルールはただひとつ。

「調理に塩を使わないこと」。

これさえ守ればいいのだから、誰でも気軽に挑戦できます。甘いものもカロリーも気にしなくてOK、するする体重が落ちていきます。

もちろん、ごはんも麺も食べられますよ。

ただ、「塩を使わないと味気ないのでは？」と思われる方も多く、実際にただ塩を抜くだけでは物足りない料理になることもあります。

そこで積極的に取り入れたいのが、うまみの強い食材たちです。

この連載でも、これまできのこや乾物、そしてトマトを使ったレシピをたくさん紹介してきました。これらの食材を使うと、うまみのパワーで塩抜きレシピの物足りなさはなくなります。

特にトマトはうまみの元となる「グルタミン酸」が多く、塩抜きダイエット中のイチオシ食材です。

たとえば連載のこの回では、簡単トマトソースを。

またこの回では、トマトペーストを活用した手作り塩抜きケチャップをご紹介しました。

いずれも我が家の冷蔵庫の常備品で、塩抜きデー以外でも使っているほどのお気に入りレシピです。

今回もそんなトマトシリーズから、「トマトピューレー」を使ったレシピをご紹介します。

トマトピューレーといえば、どこのスーパーにもある身近な食材。材料はなんと、トマトだけ、と超シンプルです。トマトを裏ごしして煮詰めてつくるのでトマトペーストとよく似ていますが、違いは濃度にあります。メーカーにより差はあるものの、トマトピューレーは３倍濃縮程度、トマトペーストは６倍濃縮程度のものが多いようです。

写真で見ると一目瞭然。左がトマトペーストで、右はトマトピューレーです。ピューレーの方は適度な濃度、適度なとろみがあって、和えるだけ、一煮立ちさせるだけなど、より調理が簡単なのが魅力です。

また、トマトピューレーの濃縮度はペーストよりは低いものの、生トマトより栄養が凝縮されています。

たとえば水分代謝に関わるカリウムは、生のトマトが100g中210mgなのに対し、ピューレーは490mg*。つまりトマトピューレーを使った料理は、水分代謝を高めてくれて、むくみ防止にもいいのです。
*文部科学省／食品栄養データベース　 野菜類/（トマト類）/赤色トマト/果実/生と調味料及び香辛料類/＜調味料類＞/（トマト加工品類）/トマトピューレーで比較

そんなトマトピューレーを使ったおいしい塩抜き料理3品をつくっていきます。

トマトピューレーでまずおすすめなのがパスタ料理です。先ほど和えるだけでもいいとお伝えしましたが、茹でたスパゲッティとの相性も◎。トマトソースの感覚で、茹でたスパゲッティにあえるだけでいいのだから最高です。

そして塩抜きレシピならではのポイントとして、味の補いをひと工夫。無塩のミックスナッツと市販のオニオンソテーを加えます。

シンプルな材料だけなのに、トマトのうまみと玉ねぎの甘みで味は抜群。塩抜きデーのランチにおすすめの一品です。

●トマトピューレーとナッツの簡単塩抜きパスタ（1人分）

続いてもう一品、素揚げしたなすとトマトピューレーを混ぜただけのカポナータ風です。

刻んだ玉ねぎとにんにくをほんの少し混ぜることで味が深まり、おしゃれな前菜にもなりますよ。
 

●揚げなすとトマトピューレーのカポナータ風（2食分）

盛り付けるとき、あれば大葉（1枚）を千切りにし、トッピングすると見た目もきれいに仕上がります。

最後はスープ。

とても濃厚で、スープというよりポタージュのような口当たり。今回はきのこと合わせていますが、冷蔵庫にある野菜で代用できるのでアレンジもしやすいレシピです。
 

●きのことトマトピューレーの濃厚スープ（1人分）

トマトピューレーを使った塩抜きレシピはとにかく簡単！

うまみもたっぷりなので、塩抜きダイエット中もおいしさを諦めなくていいのも魅力です。ぜひお試しくださいね。


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【ご注意】
塩分は血圧を一定に保ったり、筋肉をスムーズに動かしたりと、人間にとって欠かせないものです。塩抜きダイエット中であっても、汗をかいたら水分と塩分を適度に摂ることが重要です。特に熱中症が心配な時期は体内の塩分が不足しないようご注意ください。また、すでに塩分をコントロールしている方や、水分やカリウムの摂取を制限されている方、健康に不安のある人は主治医に相談してから行ってください。

※記事の情報は2023年6月30日時点のものです。