常備菜でコツコツと!プチ塩抜きを実行しよう【塩抜きダイエット実践編③】
「塩抜きダイエット」で1日1㎏、2日で2㎏も夢じゃない! 今回はスッキリをキープしたい方におすすめの“プチ塩抜き”の実践テクニックを伝授。作っておくと便利な塩抜き常備菜をご紹介します。
塩抜きダイエットの実践頻度は?
こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。
この連載では、人気のダイエットメソッド、一日1㎏、2日で2㎏減も夢じゃない塩抜きダイエットを紹介しています。
ルールはただひとつ、調理に塩を使わない。
あとは自由! 量をモリモリ食べたって。塩さえ入っていなければ甘いものを食べたって。揚げもの、炭水化物、なんでもOK!
詳しくは連載1回目の理論編、2回目、3回目の実践編で復習していただきたいのですが……。
よく聞かれるのが、実践の頻度です。
連載1回目では、「マックスでも週2日」とし、むくみや体重の戻り方は個人差があるので、「気が向いたとき、不快なときに週一でも、月に1〜2度など、自分のペースでどうぞ」とお伝えしました。
基本的にはそれでいいのですが、「せっかくむくみがとれてスッキリしたのだから、スッキリをキープしたい!」と思うかもしれません。また、血圧のコントロールなど、体調管理の意味でも日々塩抜きレシピを取り入れたいと思う方もいそうです。
実は難しいのが「減塩」
塩抜きをすると、速攻で効果があらわれますが、スッキリをキープする、あるいは血圧のコントロールなど、現状維持が目的ならばいわゆる減塩でもいいのです。
が、実は減塩は難しい。
塩味を控えた料理を食べると、私たちの舌は塩分を探し、「物足りない」と感じます。作っている途中で味見をすると、どうしても「薄い」と感じ、少しずつ味を強めることに。その結果、いつもとさほどかわらない味かげんになったりします。
また、味見を繰り返すうち、作る人は知らず知らずに塩分過多になる可能性もあります。
だから塩抜き。
実は塩抜きは減塩よりもラクなのです。塩なしでおいしくする工夫をした料理なら、物足りなさは感じませんし、何度味見をしようが食べ過ぎようが、塩分過多になることはありません。
というわけで……。
いい状態を維持したい方には、減塩よりも、”プチ塩抜き”をおすすめしています。
“プチ塩抜き”ならストレスフリーでラクチン!
たとえば、一日一食だけを塩抜きにするプチ塩抜き。
朝食ならば簡単です。軽くすませる派なら、フルーツとヨーグルトだけでもいいですし、オイルとビネガーだけのサラダなどもイケますね。
しっかり食べたい人は、市販のパンはご用心。意外と塩分が多いので、塩抜きでパンケーキを焼くのはどうでしょう。メープルシロップなどの甘みをかけるのは自由なので、ストレスはありません。
ごはん派なら、焼き海苔でくるりと巻いたおにぎりは、しょうゆなしでもおいしいもの。
一食丸ごと塩抜きはキツイという人は、一食のうち、何品かを塩抜きにするプチ塩抜きならラクチンです。
たとえばディナー。メインディッシュはお好きなものを。ハンバーグでも焼き魚でも、いつも通りのものを食べ、副菜やサラダを塩抜きにする。これならストレスはありません。
【実践テクニック③】塩抜き常備菜を作っておこう!
一食を塩抜き、あるいは一食のうち数品を塩抜き、そんなプチ塩抜き派に力いっぱいおすすめしたいのが、今回ご紹介する塩抜き常備菜です。
●大豆もやしと切り干し大根のナムル
(写真左)100gの大豆もやしを3分茹で、15gの切り干し大根を洗ってざく切りに。これをみじん切りの長ねぎ5㎝分、ごま油小さじ1、酢大さじ1で和えるだけ。これで1カップ強分ができあがります。
●ゴーヤとえのき、わかめのサッと煮
(写真上)これも簡単、1/2本分のゴーヤの種とワタをとり、薄切りに。100gのえのきだけの石突きを落として半分に切ります。カットわかめ3g、酒大さじ3とともに鍋に入れて1分煮れるだけ。これで1カップ半分です。
●プチトマトのガーリックマリネ
(写真右)プチトマト1パックを湯むきします。オリーブオイル大さじ1とにんにく1片分のみじん切りを火にかけ、にんにくがカリッとしたらプチトマトと和え、さらに酢を大さじ1加えます。これで1カップ半分ができます。
●焼きキノコ
(写真下)200gのえのきだけを石突きを落としてざく切りに。ぶなしめじ200gは石突きを落としてほぐします。油大さじ1を熱し、弱火でじっくり、きのこのカサが半分に減るくらい、10分くらい焼くだけです。これで1カップ半分程度。
いずれも塩味はついていませんが、冷蔵庫で5日は保存できます。そのまま食べても結構いけますよ! 副菜を塩抜きにというときにピッタリですし、主役料理のつけ合わせとしても。薄切りのパンやクラッカーにのせると、おしゃれなオードブルにもなります。
焼ききのこやプチトマトのマリネはうまみが濃いので、たとえば肉や魚、根菜などをグリルにし、ソースがわりにどっさり添えれば、メインディッシュの味つけも、ほんの少々でまとまります。
塩抜き常備菜を使った展開レシピ
常備菜を使っての展開レシピも紹介しましょう。
こちら、焼ききのこと玉ねぎのマリネ。
焼ききのこの1/4量に玉ねぎ1/4個の薄切り、バルサミコ酢、オリーブオイルをそれぞれ大さじ1ずつ和えるだけで出来上がり。
こちらはフリット。
焼ききのこ1/4量をざく切りにし、ドライパックや冷凍のコーン30g、米粉大さじ1と1/2、カレー粉小さじ1/2を混ぜて種にします。これをかき揚げのように一口ずつまとめ、熱した油で揚げれば出来上がり。
これだけでも結構イケますが、物足りなければ無塩のトマトケチャップ風を添えましょう。市販のトマトペースト大さじ1とバルサミコ酢小さじ1/2を混ぜただけの即席ですが、トマトのうまみで不思議とケチャップ風の濃厚な味になるのです。
一食を塩抜きにという方におすすめなのが、焼ききのこを使ったパスタ料理。
塩を使ってない物足りなさはゼロ。ボリュームもあるので、昼食ならこれで十分。夕食なら、ほかの塩抜き常備菜を副菜として添えれば大満足の献立になります。
●きのことトマトのスパゲッティ(1人分)
材料
- ▼(A)
- ・にんにく 1片(薄切り)
- ・鷹の爪 1本(小口切り)
- ・オリーブオイル 大さじ1
- 焼きキノコ 1/2量
- トマト 100g(角切り)
- スパゲッティ 80g
- パセリ 適量
作り方
- (A)を熱して香りをたてる。
- 焼ききのことトマトを炒め合わせ、トマトが少し煮くずれてきたら茹でたスパゲティを炒め合わせる。
- 皿に盛り、パセリを散らす。
*スパゲッティの茹で汁には通常塩を入れますが、塩抜きメニューの場合は塩を入れずに真水で茹でましょう。
このパスタ、塩抜き常備菜があれば、スパゲッティを茹でている間にできる簡単レシピです。 トマトはフレッシュなものを使いましたが、余っていればトマトのマリネを使っても。炒めて火を通せば、酸味も気になりません。
備えておけばいつも簡単! 塩抜き常備菜をぜひお試しくださいね。
次回は、塩抜きしてもイマイチ効果が出ない……。そんなときの奥の手をご紹介します。お楽しみに!
【ご注意】
塩分は血圧を一定に保ったり、筋肉をスムーズに動かしたりと、人間にとって欠かせないものです。塩抜きダイエット中であっても、汗をかいたら水分と塩分を適度に摂ることが重要です。特に熱中症が心配な時期は体内の塩分が不足しないようご注意ください。また、すでに塩分をコントロールしている方や、水分やカリウムの摂取を制限されている方、健康に不安のある人は主治医に相談してから行ってください。
※記事の情報は2019年8月27日時点のものです。
庄司いずみさんのロングインタビューがこちらで読めます【Aktio Note】
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