物足りなさゼロ! 忙しい日の「塩抜きカレー」【塩抜きダイエット実践編⑲】
忙しい日々が続くと、外食やテイクアウトなどで濃い味のものばかり食べてしまいがち。そんなときは、「塩抜きカレー」がおすすめです! 市販の「カレー粉」と、旨味を引き出すちょっとしたコツで、塩抜きとは思えない美味しいカレーが作れます。
こんにちは。野菜料理家の庄司いずみです。
この連載では、「調理に塩を使わない」ことが唯一のルール、始めたその日に速攻で1㎏落ちる人も少なくない魔法のメソッド、塩抜きダイエットを紹介しています。
塩抜きで速攻体重が落ちるメカニズムはこちら。
そして実践テクニックや塩抜きレシピは、過去の記事でご覧くださいね。
忙しい日々には「塩抜きカレー」がもってこい!
忙しい日々が続くと、疲れもたまるし、体にも余分なものがドンドン溜まります。
外食やテイクアウトのデリ頼み、場合によってはインスタントやレトルトも大活躍。こんな生活をしているとどうしても塩分過多でむくみがたまり、体がドーンと重くなってきます。
そんな時こそ塩抜きです。
1~2日取り入れるだけで、余分な水分が抜けて1、2kgはすぐに落ちます。溜まりに溜まっている分、即効性もすごいです。
が! 問題がひとつ。
味の濃いものに慣れた舌には、塩抜きメニューが物足りなく感じてしまう可能性が高いのです。
そんな時におすすめしたいのが、「塩抜きカレー」です。
カレーの美味しさは肉や野菜、塩分など色々な要素が絡み合って構成されますが、「これがなかったらカレーじゃない」という決め手がスパイスです。
お手軽に作るなら市販のカレー粉で。凝って作るならターメリックやクミン、チリパウダーなど好みのスパイスを組み合わせて。
カレーの美味しさはスパイスが支えています。
そこで、今回は味付けなしでも十分美味しい、塩抜きカレーを2種ご紹介しましょう。
手に入りやすいカレー粉を使ったレシピですが、味に深みを出すため、プラスアルファでスパイスを組み合わせています。が、なければカレー粉だけで作ってもOKです。
塩抜きカレーレシピ①|キーマカレー
まずはキーマカレー。
ひき肉で作るのが一般的ですが、塩抜きでも美味しく仕上げるにはヴィーガンレシピがおすすめです。
主役はきのこ。きのこをみじん切りにしてひき肉代わりに使うと、旨味のおかげで塩なしでも美味しい上、豊富なカリウムで水分を追い出してくれる働きも期待できます。
より美味しく仕上げるコツは、きのこを素揚げすること。揚げることでさらに旨みが凝縮する上、ジューシーな美味しさが加わります。
揚げるのが面倒という人は、多めの油で炒めるだけでもかなり美味しさが変わります。
次にごはん。
白いご飯でも十分美味しく食べられますが、ごはんにきのこを炊き込んでもいいですね。旨みが加わり、最強の美味しさです。炊き込みといっても、刻んだえのきだけを入れるだけ、とても簡単です。
では塩抜きキーマカレーのレシピをご紹介しましょう。
●塩抜きキーマカレー(2人分)
材料
- エリンギ、まいたけ 各50g(粗みじん切りでサッと素揚げする)
- 玉ねぎ 1/4個(50g・粗みじん切り)
- にんにく 1片(みじん切り)
- クミンシード 小さじ1
- 油 適量
- にんじん 15g(粗みじん切り)
- ピーマン 1個(粗みじん切り)
- トマト 大1/2個(100g・ざく切り)
- ▼(A)
- ・トマトペースト 大さじ1
- ・カレー粉 大さじ1/2
- えのきごはん(*) 適量
作り方
- 油を熱して玉ねぎとにんにく、クミンシードを炒め、玉ねぎがツヤッとしてきたらにんじん、 ピーマンを炒めあわせる。
- キノコ類とトマトを加え、トマトが煮くずれてきたら(A)を入れ、 トマトから出た水分が煮つまったら軽く温めて火を止める。
●えのきごはん(2人分)
材料
- 米 1合(研いでザルにあける)
- えのきだけ 1パック(200g・石付きを落としてみじん切り)
- ニンニク 1片(みじん切り)
作り方
- 炊飯器に材料を全部入れ、水を180ml注いで普通に炊飯する。
塩抜きカレーレシピ②|トマトカレー
お次はトマトカレー。
トマトにはグルタミン酸という旨み成分が多く、塩なしの物足りなさを補ってくれます。
水は一滴も加えず、トマトから出てくる水分だけで煮込むのがコツ。
また、具材にはさつまいもなど甘い野菜を組み合わせましょう。味覚のトリックで、野菜の甘みとトマトの酸味が重なることで、塩気がなくても味がまとまるのです。
●甘い野菜のトマトカレー(2人分)
材料
- にんにく 1片(みじん切り)
- オリーブオイル 適量
- ▼(A)
- ・れんこん、玉ねぎ、さつまいも 各50g(一口大の乱切り)
- ▼(B)
- ・トマト 中2個(300g・ざく切り)
- ・昆布だし(または水) 100ml
- ▼(C)
- ・カレー粉 小さじ1
- ・パプリカパウダー 小さじ1/4
- ・トマトペースト 大さじ1
作り方
- オリーブオイルを熱してにんにくを炒め、香りがたったら(A)を炒める。
- 野菜がしんなりしてきたら(B)を加える。
- 弱火で7、8分煮込み、トマトが煮くずれ、野菜が柔らかくなったら(C)で風味をつけて火を止める。
合わせるのは白いごはんでもいいし、キーマカレーで紹介したえのきごはんでも。
どちらのカレーも普通に美味しく、連日味の濃いものを食べている時でも、物足りなさは感じません。
ぜひお試しくださいね!
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【ご注意】
塩分は血圧を一定に保ったり、筋肉をスムーズに動かしたりと、人間にとって欠かせないものです。塩抜きダイエット中であっても、汗をかいたら水分と塩分を適度に摂ることが重要です。特に熱中症が心配な時期は体内の塩分が不足しないようご注意ください。また、すでに塩分をコントロールしている方や、水分やカリウムの摂取を制限されている方、健康に不安のある人は主治医に相談してから行ってください。
※記事の情報は2020年12月25日時点のものです。
庄司いずみさんのロングインタビューがこちらで読めます【Aktio Note】
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